水中ポンプを用いたキジハタ種苗生産の再現性実証試験

タイトル 水中ポンプを用いたキジハタ種苗生産の再現性実証試験
担当機関 山口県水産研究センター
研究期間 2007~2010
研究担当者 南部智秀
山本健也
発行年度 2009
要約 これまでの研究で主に水中ポンプで飼育水を撹拌する飼育手法により非常に良好な成績が得られることが分かった。今回はその再現性の確認を行った。その結果、昨年以上に良好な成績が得られたことから、当該飼育手法の有効性、再現性を実証することが出来た。
背景・ねらい キジハタは市場価格が高いため、県内漁業者から資源増大の要望が非常に高い魚種である。しかし、本種は種苗生産が難しいことで知られており、特に初期(ふ化~10日齢)の減耗が大きいため、安定した大量生産技術が確立しているとは言えない状況にある。
本県ではこれまでに、安定した生産技術の確立を目的として研究を行ってきた。その結果、通気による気泡が仔魚に物理的衝撃を与えている、若しくは初期摂餌の際に通気が阻害要因になっていることが推測された。そこで、昨年度は主に水中ポンプによる吐水圧で飼育水を撹拌する飼育手法を試みたところ、10日齢での生残率は39.3%に向上し、取り揚げ時において水槽容量1klあたり1,280尾の生産密度および、生残率10.1%という良好な成績で計38,382尾の種苗を生産することができた。
当該飼育手法の再現性を確認するため、今年度は2水槽で昨年度同様の飼育手法で生産試験を行った。
成果の内容・特徴
  • 飼育のポイントとなる初期摂餌の成功および夜間の沈降防止、蝟集防止について水中ポンプの吐水圧を利用して対策を行った。
  • 開口時においては、特に仔魚にダメージを与えず、摂餌を阻害しないように極めて微通気(250ml/分)とし、主に水中ポンプの吐水圧で飼育水を撹拌した。また、4~8日齢の夜間に多く発生する沈降死については夜間のみ水中ポンプを増設、あるいは稼働時間を増加させ、底層を強く撹拌することで沈降対策を行った。その結果、10日齢での生残率は各々73.8%、54.6%となり過去最高の成績となった。
  • 背鰭棘が伸張する10日齢以降に形成される水面への蝟集は、個体間の棘が絡まり合い、減耗につながることから水中ポンプの吐水圧を利用して分散させることで対策した。
  • 最終的に45日齢で稚魚39,168尾、43,250尾を取り揚げた(表1)。
  • 2水槽共に昨年度の成績を上回り、安定した好成績が得られたことから当該飼育手法の有効性、再現性は十分に実証されたと考えられた。
成果の活用面・留意点 事業規模の大型水槽において飼育技術の再現性を実証することで安定的な技術の確立に向け大きく前進し、事業化へのスムーズな移行が期待される。
図表1 234285-1.png
図表2 234285-2.png
図表3 234285-3.png
カテゴリ 飼育技術

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