イチモンジカメムシ合成フェロモン3成分は野外で雌雄成虫および幼虫を誘引する

タイトル イチモンジカメムシ合成フェロモン3成分は野外で雌雄成虫および幼虫を誘引する
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2006~2010
研究担当者 遠藤信幸
佐々木力也
武藤進悦
発行年度 2010
要約 イチモンジカメムシフェロモン3成分の合成物は野外においてイチモンジカメムシの雌雄成虫および幼虫を誘引する。同フェロモンは秋期に発生する生殖休眠成虫に対しても誘引性を示す。
キーワード イチモンジカメムシ、フェロモン、発生予察、ダイズ
背景・ねらい イチモンジカメムシは雄成虫がフェロモンを放出し、同種の雌雄成虫を誘引する(樋口,1999)。フェロモン成分としてβ-sesquiphellandrene(以下Sesq)、(R)-15-hexadecanolide(以下R15)および methyl (Z)-8-hexadecenoate(以下Z8)の3成分が室内試験により確認されているが(Leal et al., 1998)、その合成物に対する野外での誘引性は未確認である。また、本フェロモンの幼虫や休眠虫に対する誘引性は確認されていない。発生予察などの応用場面で利用するにあたっては、誘引源として必要な合成物の量や誘引対象を調べることが重要である。そこで、イチモンジカメムシフェロモンの合成物に対する野外での誘引性を調べる。
成果の内容・特徴
  1. イチモンジカメムシのフェロモン3成分(Sesq:R15:Z8=1:1:1)は、1mg、10mgを誘引源とした場合にはイチモンジカメムシに対して明瞭な誘引性は確認できないが、100mgでは雌雄成虫が誘引される(図1)。
  2. 夏期の非休眠時には、イチモンジカメムシ合成フェロモン(30mg)には雄成虫より雌成虫が多く誘引される(図1、表1)。
  3. イチモンジカメムシ合成フェロモン(30mg)は、秋期に発生する生殖休眠状態の雌雄成虫に対しても誘引性を示す(表2)。
  4. イチモンジカメムシ合成フェロモンは、幼虫(主に終齢幼虫)に対しても誘引性を示す(図1、表2)。
成果の活用面・留意点
  1. イチモンジカメムシ誘引剤の開発やフェロモンの機能を理解する上での基礎知見となる。
図表1 234813-1.png
図表2 234813-2.png
図表3 234813-3.png
カテゴリ 病害虫 カメムシ 大豆 フェロモン

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる