ラクトコッカス属乳酸菌体の修飾によるインターロイキン12誘導能の増強法

タイトル ラクトコッカス属乳酸菌体の修飾によるインターロイキン12誘導能の増強法
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2006~2011
研究担当者 青木玲二
鈴木チセ
木元広実
野村 将
水町功子
発行年度 2011
要約 ラクトコッカス属乳酸菌を卵白リゾチームと共に加熱することにより、乳酸菌細胞表層に卵白リゾチームが凝集し、乳酸菌の有するインターロイキン12誘導能を増強することができる。
キーワード ラクトコッカス属乳酸菌、卵白リゾチーム、インターロイキン12
背景・ねらい 花粉症などのアレルギー性疾患が急増し社会的な問題となって久しいが、近年、乳酸菌にアレルギー反応を軽減する働きがあることが明らかになってきている。その作用メカニズムの一つとして、乳酸菌がマクロファージ細胞等のインターロイキン12産生を誘導することによるI型ヘルパーT細胞の活性化が挙げられている。そこで、より抗アレルギー活性の強い乳酸菌食品素材を作製するために、乳酸菌のもつインターロイキン12誘導能を増強する方法を提供する。
成果の内容・特徴
  1. ラクトコッカス属乳酸菌を30℃、48時間、ラクトースをグルコースに置換したM17培地(GM17培地)で培養する。620nmの濁度(OD620)が1となるように乳酸菌体を1mg/ml卵白リゾチーム/生理食塩水に懸濁し、100℃、50分間加熱すると乳酸菌細胞表層に卵白リゾチームが凝集した菌体が得られる(図1)。
  2. マウス脾臓細胞に対する乳酸菌体のインターロイキン12誘導能は、菌体を卵白リゾチームで修飾することにより増強される(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 卵白リゾチーム修飾菌体は死菌体であり、サプリメントとしては利用可能であるが、ヨーグルト製造等の発酵には利用できない。
  2. アレルギーモデルマウスやアレルギー患者に対する卵白リゾチーム修飾乳酸菌の抗アレルギー効果は未解析である。
  3. 鶏卵アレルギー患者は、修飾乳酸菌の表層に凝集している卵白リゾチームに対してアレルギー反応を示す可能性がある。
図表1 235664-1.jpg
図表2 235664-2.gif
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nilgs/2011/310c0_10_06.html
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