タイトル |
「人・農地プラン」策定に活用できる地域農業情報システム |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 |
2011~2012 |
研究担当者 |
安武正史
細山隆夫
堀川 彰
渡部博明
田口善勝
松本浩一
梅本 雅
千田雅之
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発行年度 |
2012 |
要約 |
市町村単位で離農に伴う供給農地面積の予測値と農地を集積すべき担い手経営の動向・特徴等を把握できる地域農業情報をWebから取得できるシステムである。「人・農地プラン」等の地域農業の将来ビジョン策定及び担い手育成に活用できる。
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キーワード |
農林業センサス、人・農地プラン、将来予測、担い手経営、営農類型
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背景・ねらい |
農政の重要課題である「人・農地プラン」策定のためには、地域農業構造変動要因の解析にもとづく農家戸数の適確な将来予測と担い手経営の特徴の解析が重要である。そこで、 農林業センサス個票を用いて2010年時点と2000年時点の市町村単位(ビジョン策定の単位を考慮)で地域農業の現状と特徴を示すとともに、農業就業人口、農家数減少による供給農地面積の将来予測を行う。また、組織形態、営農類型等の観点から担い手経営の特徴を提示する。
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成果の内容・特徴 |
- この地域農業情報は、農政担当者が地域農業の将来動向と担い手経営の特徴を把握し、「人・農地プラン」等の地域農業の将来ビジョン策定に向けた合意形成に活用できる情報である(図1)。
- 地域農業情報は、2010年時点及び2000年時点の市町村別にPDF形式で格納されている。これらは、Web上で市町村別に表示される2010年時点と2000年時点の市町村名の一覧から各市町村名を選択すると、該当地域の農業情報をダウンロードできる(図2)。
- 担い手経営への農地集積や農地利用等の地域農業の現状と特徴、2020年までの農業就業人口や販売農家数の変動及び離農に伴う供給農地面積の予測値を確認できる(図3)。
- 販売農家数の予測は、農業地域ごとに経営規模階層、農業就業者数、営農類型を適宜組み合わせ2000年から2005年の農家動態表を作成して2010年の農家数を予測し、実数値と比べて農業地域ごとに最も適合する組み合わせを用いて2015年、2020年の予測を行う。2000年~2005年の推移確率をもとに推計した各地域の2010年の予測値と実数値の誤差は、-0.74~2.91%(減少農家数の誤差-8.96~4.1%)である。
- 離農による供給農地面積は経営規模階層別の離農予測値に、2010年の各階層の平均経営面積を乗じて推計する。
- 地域農業の担い手経営(法人組織または経営面積4ha以上の販売農家)の動向を、組織形態及び雇用の有無、営農類型別に確認し、経営面積の増加している営農類型とその経営面積等を把握できる(図4)。これらの情報をもとに、農地を集積すべき担い手経営の特徴と育成支援の必要な経営体数等を把握できる。
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成果の活用面・留意点 |
- 普及対象:「人・農地プラン」等、地域農業の将来ビジョンの策定に取り組む市町村 農政担当者
- 普及予定地域等:都道府県の市町村
- その他:地域農業情報は、世界農林業センサスの個票を組み替えて集計した情報である。この地域農業情報は、農研機構経営管理システムのWebサイトから利用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/narc/2012/114a0_01_10.html
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カテゴリ |
管理システム
経営管理
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