免疫賦活剤の短期・高濃度投与によるニジマスの魚病被害軽減技術開発

タイトル 免疫賦活剤の短期・高濃度投与によるニジマスの魚病被害軽減技術開発
担当機関 栃木県水産試験場
研究期間 2009~2010
研究担当者 石川孝典
横塚哲也
発行年度 2013
要約 ニジマスに3種の免疫賦活剤(アスコルビン酸、天然アスタキサンチン、βグルカン)を飼料1kgあたりそれぞれ5,000mg、100mg、250mgを単体、または3剤複合添加し、短期(7日間)投与した。それら供試魚に対して、ウイルス性疾病のIHN及びOMVDの人為感染試験を行ったところ、IHNではAsA、Ax、Mixが、OMVDではGluに被害低減効果が認められた。
背景・ねらい マス類養殖における魚病被害は深刻で、未だに被害軽減技術の確立されていないウイルス性疾病が存在する。その被害低減を目的に、安全性の高い3種の免疫賦活剤(アスコルビン酸:AsA、天然アスタキサンチン:Ax、βグルカン:Glu)を選択し、経済性を重視した短期間の高濃度投与を行い、その効果を人為感染試験結果から評価した。
成果の内容・特徴 1)3種の免疫賦活剤の単体投与、または3剤複合(Mix)投与による耐病性向上効果を明らかにするため、市販配合飼料1kgあたりAsA:5,000mg、Ax:100mg、Glu:250mgの単体、または3剤複合添加し、ニジマスへ7日間の投与を実施した。

2)投与終了後、投与条件ごとに2区ずつ反復区を設け、伝染性造血器壊死症(IHN)及びサケ科魚類のヘルペスウイルス病(OMVD)の2疾病について、人為感染試験を実施した(表1)。

3)IHNではAsA、Ax及びMixで累積死亡率が約10~20%有意に減少し(図1:AsA, Mix, P<0.01; Ax, P<0.05)、OMVDではGluのみでが約10%有意に減少した(図2:P<0.05)。なお、対照区での死亡は認められなかった。
成果の活用面・留意点 ニジマス養殖の稚魚育成課程でIHN及びOMVの好発時期前に、それぞれの疾病に効果のあった物質を短期・高濃度投与することで、ウイルス性疾病発生時に生残率を約10~20%向上できると見込まれたことから、養殖生産現場への普及を進めている。

養魚場毎に魚病好発時期を把握し、発生前に投与することで魚病被害の低減効果を期待できる。
図表1 236310-1.jpg
図表2 236310-2.jpg
図表3 236310-3.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4567&YEAR=2013
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