冬季牧草から夏季牧草パリセードグラス品種「MG5」への切り替えは可能である

タイトル 冬季牧草から夏季牧草パリセードグラス品種「MG5」への切り替えは可能である
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2010~2013
研究担当者 金子真
中村好徳
林義朗
山田明央
小林良次
発行年度 2013
要約 新規導入夏季牧草パリセードグラス品種「MG5」は、冬季牧草イタリアンライグラスから耕起播種、不耕起播種機による播種、いずれの方法においても切り替えが可能であり、特に不耕起播種機を用いた場合は放牧時の踏み倒しが少ない。
キーワード 周年放牧、パリセードグラス「MG5」、西南暖地、不耕起播種、放牧管理
背景・ねらい 西南暖地の周年放牧草地では,夏季放牧草としてバヒアグラス等の暖地型牧草が利用されているが、出穂に伴う栄養価と再生力の低下が問題となっており、特に高栄養を求められる肥育牛向けの草種として、より高栄養な牧草の導入が不可欠である。そこで、沖縄県においてローズグラスよりも高栄養・高収量が見られ、西南暖地では出穂しないパリセードグラス(Brachiaria brizantha)品種「MG5」について、西南暖地の周年放牧草地における冬季牧草イタリアンライグラス後作での夏季1年生草としての放牧利用を想定し、イタリアンライグラスからの切り替えが可能であるか検討する。
成果の内容・特徴
  1. パリセードグラス品種「MG5」を耕起播種および不耕起播種機を用いて播種した後、牛を放牧したところ、パリセードグラスの地上部現存量は10月22日(播種138日目)まで増加し(図1)、耕起播種と不耕起播種ではほぼ同程度で推移した(図1)。
  2. 15aに1頭の放牧条件下において、放牧牛の体重は日平均0.4 kg/頭増加しており(図2)、牧養力は700頭・日/ha以上であった。
  3. 放牧開始後のパリセードグラス品種「MG5」の放牧牛による踏み倒し割合は、耕起播種した場合に比べて不耕起播種機で播種した方が少なく推移した(図3)。
  4. 以上より、イタリアンライグラス草地からパリセードグラス品種「MG5」草地への切り替えは、耕起播種法、不耕起播種機を用いた播種による方法ともに可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 西南暖地においてパリセードグラス品種「MG5」をイタリアンライグラス利用後に夏季1年生牧草として放牧利用する場合に活用できる。
  2. パリセードグラス品種「MG5」とブリザンタ品種「MG5」は同一である。
  3. 特に不耕起播種機を用いた播種では、一般的な耕起播種に比べてイタリアンライグ ラス草地での放牧期間の延長が可能である。
図表1 236712-1.jpg
図表2 236712-2.jpg
図表3 236712-3.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/karc/2013/karc13_s06.html
カテゴリ イタリアンライグラス 播種 品種

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