小麦栽培における節間伸長開始期の指標としての偽茎長

タイトル 小麦栽培における節間伸長開始期の指標としての偽茎長
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2009~2015
研究担当者 谷尾昌彦
渡辺輝夫
深見公一郎
建石邦夫
佐々木豊
中園江
渡邊和洋
発行年度 2015
要約 東海の小麦栽培において、節間伸長開始期は、幼穂が小花分化期の時であると共に、偽茎長(地面から最上位の展開葉の葉節までの長さ)が約5cmの時である。偽茎長は窒素追肥の時期や麦踏みの時期などに関係する節間伸長開始期の簡便な指標となる。
キーワード 小麦、節間伸長開始期、偽茎長、小花分化期、指標
背景・ねらい 温暖地における小麦(Triticum aestivum L.)の栽培において、節間伸長開始期は窒素追肥の時期、麦踏みの時期、倒伏軽減剤の散布時期、早春の凍霜害などに関係する重要な生育ステージである。節間伸長開始期の暦日は年、播種日および品種によって変動する。しかも、節間伸長開始期を同定するためには、根元の節間が伸長開始しているかどうかを解剖して確認する必要があり、手間が掛かる。したがって、節間伸長開始期を草姿・草状から推定することができれば、節間伸長開始期を同定するための労力を削減することができる。節間長が葉鞘長より短い間は、重なった葉鞘の部分は、外見が茎のように見えることから、「偽茎(pseudostem)」と呼ばれる。この長さは立毛状態で容易に測定することができる。
そこで、節間伸長開始期の簡便な指標を開発するため、三重県津市において東海地域で普及している春播性および秋播性の計6品種を早播~晩播栽培し、主茎の偽茎長(図1に示すように地面から最上位の展開葉の葉節までの長さ)、茎長(第1葉の基部から幼穂の基部までの長さ)および茎頂発育ステージ(図3脚注参照)の関係について解析を行った。
成果の内容・特徴
  1. 節間伸長開始期は、年、播種日および品種に関係なく、小花分化期(図2に示すように小穂始原体内で小花が分化する時期)の時である(図3A)。
  2. 茎頂発育ステージと偽茎長の間には強い相関があり(R2 = 0.95)、回帰分析による小花分化期の偽茎長の予測値は5.4cm(95%予測区間:4.2~6.9cm)である(図3B)。
  3. これらの小花分化期と節間伸長開始期および偽茎長との密接な関係の結果、節間伸長開始期は、年、播種日および品種に関係なく、偽茎長が約5cmの時である(図3C)。
  4. 最長茎(主茎)の偽茎長(約5cm)は、窒素追肥の時期や麦踏みの時期などに関わる節間伸長開始期の簡便な指標として有用であり、節間伸長開始期を同定するための労力を削減することができる。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は、東海(三重県津市)の水田輪作圃場(黄色土)おいて、小明渠浅耕播種機で播種し、慣行施肥基準に準じて栽培した結果である。
図表1 237626-1.gif
図表2 237626-2.gif
図表3 237626-3.gif
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/narc/2015/narc15_s07.html
カテゴリ 小麦 水田 施肥 播種 品種 輪作

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる