韓国製バイ籠のズワイガニ類に対する漁獲特性とその軽減策の検討

タイトル 韓国製バイ籠のズワイガニ類に対する漁獲特性とその軽減策の検討
担当機関 (国研)水産研究・教育機構 日本海区水産研究所
研究期間 2011~2015
研究担当者 養松郁子
発行年度 2016
要約 日韓暫定水域内で韓国船が使用するバイ籠には、概ね甲幅100mm以下のズワイガニ類が入網し、通常のカニ籠よりも雄は未成体の割合が高いことがわかった。また、簡易な細工によって、バイ類の漁獲を減らさずに甲幅75mm以上のカニの漁獲を軽減できることが示された。
背景・ねらい 日韓暫定水域内では韓国船がバイ籠漁業を行っているが、このバイ籠漁業で使用される籠は、バイ類だけでなく、小型のズワイガニやベニズワイが混獲されることが報告されている。韓国のバイ籠で漁獲されたズワイガニ類の扱いは不明であるが、水揚げされても公式な漁獲統計に反映されていない、もしくは、投棄により死亡している可能性が懸念される。本研究では、バイ籠によるズワイガニ類の漁獲特性を調べるとともに、韓国側に提案しうる混獲軽減策とその効果を検証することを目的とした。 
成果の内容・特徴 我が国EEZ内での調査船調査時に海底から引き上げた韓国製バイ籠の複製品(図1a)を複数個作成した。この籠を、新潟県の糸魚川市能生漁港を根拠地とするべにずわいがに漁船に委託し、通常の漁具(1連にカニ籠を100籠装着)の一部をバイ籠に置き換えて操業してもらい、バイ籠に入網したものをすべて買い取って生物測定を行った。その結果、甲幅62.4~113.5mmのベニズワイ雄および甲幅51.2mm以上の成熟雌が漁獲され、雄については通常のカニ籠に入網するものと比較し、同サイズでも未成体である割合が高かった。本漁具は、いったん入網すると、サイズに関わらず、ほぼ逃避できない形状となっているため(図1b)、混獲を防ぐには籠への入網を減らす必要がある。そのため、ごく簡単な細工により、3ヶ所ある入口部を狭くすることで、その程度混獲を防止できるか調査を行った(図1c)。その結果、甲幅65~70mmが主体の成熟雌についての効果は見られなかったものの、甲幅75mm以上のカニについては甲幅が大きいほど軽減効果が認められた(図2、3)。なお、この細工は、本来の漁獲対象であるバイ類の漁獲については影響が認められなかった(図4)。 
成果の活用面・留意点 本調査で実施した細工は、わずかな手間で行うことができ、本来の漁獲対象生物であるバイ類の漁獲を阻害することなく、甲幅75mm以上のズワイガニ類の混獲を避けることができるため、今後は韓国側にこの漁具改良の導入を働きかけていくことが重要である。ただし、甲幅65~70mmに中心がある成熟雌については混獲を避けられない。ズワイガニ類の成熟雌はパッチ状に分布するため、雌が集中する海域を避けて操業する必要がある。 
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=6205&YEAR=2016
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