収量性と容積重に優れるソバ新品種「キタミツキ」

タイトル 収量性と容積重に優れるソバ新品種「キタミツキ」
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 2004~2018
研究担当者 森下敏和
六笠裕治
鈴木達郎
本田裕
石黒浩二
大塚しおり
原尚資
発行年度 2018
要約 ソバ品種「キタミツキ」は、北海道の普及品種「キタワセソバ」と比較して多収であり、容積重は重い。ルチン含量は高く、製麺性にやや優れる。「キタワセソバ」の後継品種として、広く普及が見込める。
キーワード ソバ、キタミツキ、多収、容積重、ルチン
背景・ねらい 北海道はソバ(Fagopyrum esculentum)の主産地であり、全国の作付面積の38%、生産量の39%(2018年度)を占める。北海道では1990年に育成された「キタワセソバ」が主力品種であるが、種子更新率が低く、長年の作付けにより品種特性を維持することが困難となっている。また、実需者や生産者からは安定生産や収益性の向上が求められている。そこで、高収量・高品質のソバ品種を育成し、北海道および国内のソバ振興に貢献する。
成果の内容・特徴
  1. 「キタミツキ」の開花期、成熟期、草丈、第一次分枝数は「キタワセソバ」とほぼ同じである(表1、表2)。
  2. 「キタミツキ」の子実重は、「キタワセソバ」よりも多い(表1、表2)。
  3. 「キタミツキ」の容積重は、「キタワセソバ」よりも重い(表1、表2)。
  4. 「キタミツキ」のルチン含量は、「キタワセソバ」よりも高い(表1、表2)。
  5. 「キタミツキ」の製麺・食味評価は、香り、味、食感は「キタワセソバ」と概ね同等であり、製麺性、色がやや優れる(図1、図2)。
  6. 以上より、「キタミツキ」は「キタワセソバ」の後継品種として広く普及が見込まれ、国産ソバの振興に貢献することが期待できる。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:そば生産者、加工業者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:北海道そば生産地帯で、「キタワセソバ」の置き換えとして普及予定(500ha)。
  3. 播種が6月下旬以降になると「キタワセソバ」同様に倒伏しやすい。
  4. 他品種と交雑するので、採種圃場は集団ごと隔離栽培する。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/harc/2018/18_028.html
カテゴリ 加工 新品種 そば 播種 品種 良食味

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