臭わず黄変しないダイコン品種「悠白」、「サラホワイト」の栽培と利用の手引き

タイトル 臭わず黄変しないダイコン品種「悠白」、「サラホワイト」の栽培と利用の手引き
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門
研究期間 2005~2017
研究担当者 石田正彦
柿崎智博
小原隆由
吹野伸子
畠山雅直
山田文典
寺原亮治
本山宏
下郡正樹
井野寿俊
森光康次郎
山本直之
菊地貴
上原誉史
山田渉
林大介
森岡雅人
本橋義和
工藤義民
金子元
島本国一
西田毅
坂本由里子
山口智
日高尚之
籾木豊和
佐土原真一
発行年度 2018
要約 臭いや黄変の元となる成分を含まないダイコンF1品種「悠白」と「サラホワイト」について、幅広い利用者向けに品種特性や栽培管理、その加工適性や利用法をわかりやすく解説した手引き書である。
キーワード 大根、業務用、漬物、成分、辛味
背景・ねらい 一部の大根加工食品では、加工後に生じる臭い(いわゆる大根臭、たくあん臭)や黄変(たくあん色)が問題となっていることから、その起因成分である4-メチルチオ-3-ブテニルグルコシノレート(グルコラファサチン)を含まないことで加工しても大根臭や黄変が生じない品種「悠白」と「サラホワイト」を育成した。このような特性を持つ実用品種はこれまでになく、両品種の栽培特性や加工特性・利用法については十分に周知されていない。そこで、「悠白」と「サラホワイト」の品種特性、安定生産や利用のための情報をマニュアルとして取りまとめ、生産者から実需・消費者までの幅広い利用者に提示する。
成果の内容・特徴
  1. 作成した手引き書(図1)は、グルコラファサチン欠失性F1品種「悠白」と「サラホワイト」の栽培や成分・加工に関する特性をとりまとめるととともに、加工・利用法について解説したものである。
  2. 生産者、実需者から消費者まで幅広い利用者が理解しやすいよう簡易な図表や写真を多用し、「栽培暦」では目標収量達成のために必要な情報を簡潔に記載している(図2)。
  3. 栽培技術としては、施肥体系、栽植密度、播種時期、病害虫防除、収穫などに関わるポイントを掲載しており、適切に栽培管理することで「悠白」ではたくあん漬原料として必要な1.1kg以上の根重と6t/10a以上の収量を、また「サラホワイト」では生食での加工業務用として必要な10t/10a以上の収量達成が可能となる事例を示している。
  4. 加工適性や利用法に関しては、たくあん漬を電子レンジで加熱した際に発生するたくあん臭濃度の変化(図3)等の加工した際の化学分析データや、加工後1年間冷凍保存しても黄変しない大根おろし(図4)等の写真に加え、消費者の嗜好性に関する情報を提供している。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:加工・業務用ダイコン生産者、普及指導機関、大根加工食品製造業者、流通・卸売業者、中食・外食事業者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:栽培適地は冷涼地での夏播き栽培(「サラホワイト」)、および秋播き栽培(両品種)が可能な全国のダイコン産地。2018年の栽培実績は「悠白」が10ha、「サラホワイト」が25ha程度であり、今後も普及面積は増加する見通しである。両品種の種子は渡辺農事株式会社から販売されている。
  3. その他:マニュアル冊子体は農研機構、渡辺農事株式会社から入手可能であるほか、農研機構のホームページからもダウンロードできる。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nivfs/2018/18_038.html
カテゴリ 病害虫 加工 加工適性 加工特性 栽培技術 施肥 だいこん 播種 病害虫防除 品種

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