飼料及び堆肥に残留する除草剤(クロピラリド)の簡易判定法と被害軽減対策マニュアル(第2版)

タイトル 飼料及び堆肥に残留する除草剤(クロピラリド)の簡易判定法と被害軽減対策マニュアル(第2版)
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター
研究期間 2017~2019
研究担当者 清家伸康
渡邉栄喜
並木小百合
阿部佳之
小島陽一郎
神谷裕子
樋口幹人
稲本勝彦
森川クラウジオ健治
福田武美
杉田浩一
郡司孝幸
起汐一広
永井浩幸
有簾隆男
発行年度 2020
要約 クロピラリドが原因と疑われる農作物の生育障害の発生防止策と、発生した場合の対処方法を記載した総合対策マニュアルである。行政機関を通じた公設試、農業生産団体等による堆肥生産者および堆肥利用者に対する指導に活用できる。
キーワード クロピラリド、生育障害、堆肥、生物検定法、分析法
背景・ねらい 海外で牧草や穀類に使用されている除草剤クロピラリドが含まれた輸入飼料を家畜に給与すると、クロピラリドはふん尿中に排せつされる。そのふん尿を原料とした堆肥を土壌に施用すると、トマトやスイートピー等のクロピラリドに感受性の高い野菜や花きでは生育に影響が現れる可能性がある。2000年代後半に国内でクロピラリドが原因と疑われる農作物の生育障害が発生したため、農研機構畜産草地研究所らが主体となり、「飼料及び堆肥に残留する除草剤の簡易判定法と被害軽減対策マニュアル」(以下「マニュアル」と略記)初版を公開した。しかし、2010年代後半に再びクロピラリドが原因と疑われる農作物の生育障害が発生したため、農作物のクロピラリド耐性の新たな評価・再評価や、定量下限値を下げた堆肥分析方法の開発等を行い、マニュアル(第2版)として公開する。
成果の内容・特徴 1.本マニュアルは、クロピラリドに関する諸性質、生物検定法、残留分析法、堆肥利用者のための対策マニュアル、および、堆肥生産者のための対策マニュアル、で構成される(図1)。
2.クロピラリドに関する諸性質については、新たに取得した土壌中半減期の実測値、並びに肉牛の給餌から排泄、堆肥化およびほ場への施用におけるクロピラリドのマスバランス等を示している。さらに、ダリア、キク、マリーゴールドのクロピラリド耐性が極弱であることを見出すなど、新たに7作物について耐性を評価し、6作物について耐性を変更している(表1)。
3.生物検定法については改定を行っていないが、残留分析法については、定量下限値を従来よりも1/5下げた新たな分析法を開発し、分析手順の詳細を示している(図2)。なお本分析法は、肥料分析の公定法である肥料等試験法(2020)に掲載されている。
4.堆肥利用者および堆肥生産者のための対策マニュアルについては、農水省課長通知(2消安第3552号等)「牛等の排泄物に由来する堆肥中のクロピラリドが原因と疑われる園芸作物等の生育障害の発生への対応について(令和2年11月12日最終改正)」(以下、「改正課長通知」と略記)に準じ、原材料に関する情報伝達や、クロピラリド含有の確認のための生物検定法の活用だけではなく、クロピラリドが原因と疑われる生育障害の発生を確認した場合における都道府県への報告等について示している。
5.本マニュアルは、農研機構ウェブサイト内からダウンロードできる。
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/niaes/manual/137026.html
成果の活用面・留意点 1.普及対象:農林水産省等の行政機関を通じた公設試、農業生産団体等による指導に活用。
2.普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国
図表1 244791-1.png
研究内容 https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/niaes/2020/20_035.html
カテゴリ 肥料 きく 除草剤 生物検定法 ダリア トマト 肉牛 マリーゴールド

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