課題名 | c.大豆生産不安定要因の解明とその対策技術の確立 |
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課題番号 | 2008010569 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,大豆生産安定研究チーム |
協力分担関係 |
宮城県古川農業試験場 富山県農林水産総合技術センター 茨城県農業総合センター |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1)ダイズ黒根腐病菌が生成する毒素成分の分子量等を明らかにした。山形県および福島県から黒根腐病菌を39菌株分離するとともに、耕種的な制御法として対抗植物のすき込みによる抑制効果を認めた。2)播種期の出芽不良を克服するため、抗菌スペクトラムの異なる殺菌剤の効果に基づき、関与する病原菌類を推定した。そのうち、生育初期の茎疫病については、多量の窒素元肥施肥は発生を助長すること、および防除効果の高い種子粉衣殺菌剤があることを明らかにした。大豆の調湿方法として、水に浸漬して吸水させるよりも大豆調湿種子製造装置によって蒸気で加湿処理する方が種子水分調整精度と発芽力維持の点で優れていることを明らかにした。梅雨期のほ場では播種後に降雨がなくとも吸水障害を受けて出芽率が低下していること、および発芽時の吸水障害を回避できる種子内部水分レベル等を明らかにした。開発中の不耕起播種と同時に排水対策できるサブソイラシーダは排水性に優れ収量性も高かったが、播種精度がやや低かった。3)大規模現地ほ場試験において、地下水位制御システムと不耕起狭畦栽培の組み合わせにより省力的な安定生産が行えること、孔隙率が小さい土壌において地下水位制御効果が大きいことを明らかにした。根粒菌液接種効果は土壌の種類により異なることとその要因を明らかにした。地下水位制御システムを導入したほ場では、前年採種時のモリブデン葉面散布によりモリブデン含量を富化した種子を用いることにより増収した。4)大豆生産におけるFOEAS導入の利点、FOEASを用いた大豆栽培の留意点、FOEASの効果があまり期待できない諸条件などをとりまとめて「地下水位制御システム(FOEAS)による大豆の安定生産マニュアル」を作成し、全国に配布した。 |
カテゴリ | FOEAS 狭畦栽培 黒根腐病 出芽不良 水田 施肥 大豆 排水性 播種 防除 輪作 |