課題名 | a.直播適性に優れた高生産性飼料用稲品種の育成 |
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課題番号 | 2008010579 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,作物研,低コスト稲育種研究チーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,低コスト稲育種研究北海道サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,低コスト稲育種研究北海道サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,低コスト稲育種研究北陸サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,低コスト稲育種研究近中四サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,低コスト稲育種研究九州サブチーム |
協力分担関係 |
国際農林水産業研究センター 東京農工大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1)暖地向けの飼料用米品種候補系統として「西海203号」を育成した。この系統は我が国の一般的ないもち病菌に対する真性抵抗性を持ち、耐倒伏性に優れ、一般食用米より玄米収量が約20%多収である。この系統の開発によって、全国の稲作地帯に対応できる飼料用米品種を揃えることができた。2)暖地向けの稲発酵粗飼料用新品種候補系統として早生の「西海飼261号」と中生の「西海飼262号」を育成した。両系統とも我が国の一般的ないもち病菌に対する真性抵抗性を持ち、「西海飼261号」の可消化養分総量(TDN)収量は9.9 t/haと「日本晴」よりも15%高い。また、「西海飼262号」のTDN収量は11.0 t/haと同熟期の「ニシホマレ」より21%高く、中期計画におけるTDN収量の目標値を達成した。さらに、暖地での二回刈り栽培専用の新品種候補系統として、茎葉収量が高くもみが脱粒しない系統「THS1」を育成した。これらの系統を利用することによって暖地での多様な飼料用水稲生産に対応することができる。3)「北陸193号」のバイオエネルギー素材としての適性を評価するため、全農と共同で新潟県において実施した栽培実証試験(301ha、344戸)により、「北陸193号」は798kg/10aの平均粗玄米重を示し、特に15戸の農家では1,000kg/10aを超える収量を記録した。優れた収量性が確認されたことから、「北陸193号」については農林認定を申請する予定である。4)北海道向けに「きたあおば(北海飼308号)」および「北海310号」の栽培試験を行い、多肥栽培でそれぞれ882kg/10a、830kg/10aの高い粗玄米重と、9.6 t/ha、9.7 t/haのTDN収量を実証した。また、新しく耐冷性が極強で10.2t/haという高いTDN収量を示す少肥栽培向け系統「北海312号」を育成した。 |
カテゴリ | いもち病 飼料用米 飼料用作物 新品種 抵抗性 品種 |