f.次世代型マルドリ方式を基軸とするかんきつ等の省力・高品質安定生産技術の確立

課題名 f.次世代型マルドリ方式を基軸とするかんきつ等の省力・高品質安定生産技術の確立
課題番号 2009013866
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,次世代カンキツ生産技術研究チーム
協力分担関係 山口県農林総合技術センター
愛媛県農林水産研究所
広島県立総合技術研究所農業技術センター
香川県農業試験場
(有)エルガ
和歌山県農林水産総合技術センター農業試験場
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 1)養水分精密自動管理システムを開発するため、レモンにおいて主枝体積含水率(TDR値)と葉水分ポテンシャルは日周性を持ちながら同調することを明らかにし、TDR値が水分ストレス状態の指標になりうることを検証した。また、複数のTDRセンサと熱電対を用いて点滴孔直下(根域中)の深度別の水分動向と土壌温度を評価するシステム(層別土壌水分・温度モニタリング装置)を開発した。本装置を活用することにより、根域外に拡散する無効なかん水を抑制できる。2)2ヶ所のかんきつ園における実測から、降雨により排水路を流下する水量は当該園地のかん水に必要な水量の約1.2倍に相当することを明らかにした。これらのほ場は取水施設の現地実証試験に適切と判断し、設置する取水施設の基本設計を行った。3)かんきつ園地に7~9月に飛来する害虫のアザミウマ類(総翅目)やアブラムシ類(半翅目)の個体数は、白色で日光を反射するポリエチレン不織布や無地反射シート(シルバー色)を敷設することによりマルチシートを敷設しない対照区の30~40%に減少すること、赤色、黄色、青色のいずれかのカラーマルチシートを敷設すると対照区の50~70%に減少することを明らかにした。4)20年度までに開発した幼木の生育促進技術において、うんしゅうみかん「いしじ」と「小原紅早生」では定植4年目に1樹当たり20kg(3.3t/10a)の収量を得るとともに、中晩柑「不知火」では1年生苗木の定植2年後における主幹を直径3.5cmまで肥大させることに成功した。本技術に基づき早期成園化に関する暫定マニュアルを作成した。また、夏季に雨量の少ない瀬戸内地域において、窒素成分量を等しくした自動点滴かん水施肥と化成肥料施用では、前者の方が苗木の生育を促進できることを実証した。5)20年度に開発した重機を用いない運搬路整備のための排土アタッチメントについて、円滑な排土を行うためのブレード形状、切削角等の機械仕様及び幅90cmの通路幅を得るための作業方法を明らかにするとともに、本アタッチメントによる造成労力は1人作業で10m当たり10分程度であることを確認した。また、生分解性樹脂を主成分とする液体散布型の黒色マルチング資材の土壌侵食防止効果は降雨によるマルチの剥離に伴い低減するため、3ヶ月間程度効果を持続させるためには標準量の2倍の散布が必要であることを明らかにした。6)20年度までに開発した単軌条運搬機の自動運転プログラムを改良し、自動制御装置を1/2の大きさまで小型化した。なお、カメラを用いた誘導位置の取得については、エンジンの振動による画像のぶれが大きく、画像処理が困難であった。7)うんしゅうみかんにマルドリ方式を先行導入した10経営の調査結果から、高品質ブランド果実の10a当たり出荷量の多寡には適切な園地選択が影響していること、及び出荷量が多い経営では園地条件に沿ったかん水管理が行われていることを明らかにした。
カテゴリ 肥料 温州みかん 害虫 画像処理 カラー 経営管理 栽培技術 自動管理 自動制御 出荷調整 施肥 早期成園化 水管理 モニタリング レモン その他のかんきつ

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