課題名 | c.実需者ニーズに対応したパン・中華めん用等小麦品種の育成と加工・利用技術の開発 |
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課題番号 | 2009013918 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,パン用小麦研究チーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,パン用小麦研究東北サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,パン用小麦研究近中四サブチーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,作物研,パン用小麦研究チーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,パン用小麦研究チーム |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2009 |
摘要 | 1)輸入銘柄を含む品種・系統等について高分子量グルテニンサブユニット(HMW-GS)及び低分子量グルテンサブユニット(LMW-GS)の遺伝子型構成を解析し、パン、中華めん銘柄では銘柄間で遺伝子型構成に大きな違いがあることを明らかにした。硬質遺伝子型に新しいアジア地域に特異的な欠失変異があることを明らかにした。2)Glu-D1の5+10とGlu-B3gを併せ持つ超強力タイプの小麦系統「北海262号」は、パスタ製めん製、めんの外観や色相、茹で麺の食感(物性)等において、非常に高い生パスタ適性を持っていることを明らかにした。3)病害抵抗性母本の作出に向けて、秋まき小麦新品種「ゆめちから」由来の赤かび病抵抗性量的遺伝子座(QTL)を1B染色体上に、「きたほなみ」由来の赤かび病抵抗性QTLを3B染色体上に同定した。また、縞萎縮病抵抗性遺伝子近傍のDNAマーカーについて抵抗性品種に共通の多型を見出し、これらのマーカーにより抵抗性品種を明確に判別できることを明らかにした。さらに、「北見春63号」由来の縞萎縮病抵抗性遺伝子(WYMV-III抵抗性)が2遺伝子支配であることを明らかになった。4)「ゆめちから」について、高たんぱく質化、高収量化を図るための最適栽培法を確立するとともに、本品種で問題となる黄化現象の原因を解明し、対策マニュアルを作成した。5)「ゆめちから」の各種ブレンド粉を用いて、食パン、フランスパン、ベーグル、パスタ、中華めん、ドーナツ等を試作し、いずれも適性が高いことを明らかにした。また、本品種を用いた湯種パン、氷結即席麺の開発に目処が立った。一方、「もち姫」及び「ユメシホウ」については、産地指定銘柄申請が行われ、一般消費者向けの試験販売が始まった。6)もち性/うるち性のでん粉特性を明らかにするため、各種の低アミロース性系統におけるでん粉特性を解析し、ワキシーたんぱく質Wx-D1座の遺伝子はアミロペクチンの構造及び特性に関連しないことを明らかにした。また、微生物由来の食品加工用プロテアーゼにより、小麦のグリアジン・グルテニンのエピトープ(抗体結合部位)が分解されることを明らかにした。 |
カテゴリ | 萎縮病 加工 小麦 新品種 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 病害抵抗性 評価法 品種 |