c.大豆生産不安定要因の解明とその対策技術の確立

課題名 c.大豆生産不安定要因の解明とその対策技術の確立
課題番号 2010014829
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,大豆生産安定研究チーム
協力分担関係 茨城県農業総合センター 農業研究所
栃木県農業試験場
三重県農業研究所
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 1)黒根腐病の発生生態、発病機構については圃場において感染率に品種間差が見られたが、根粒菌近縁土壌細菌の接種によって黒根腐病発病度が低下する傾向がみられることを明らかにした。2)出芽不良の克服技術としてシアゾファミド等の殺菌剤種子処理で出芽率向上効果が認められ、苗立ち不良の原因となる病原菌である卵菌類は既知の種とは異なると推定された。また、地下水位制御により非健全個体が減少することを明らかにした。3)根粒機能の向上のための技術として、根粒菌の密度が低い泥炭土転換畑における根粒菌の接種法については、根との接触タイミングを拡大できる粒状資材の利用が有効であることを明らかにした。また、根粒の活性は、湛水が1週間継続しても排水3日後には回復したが、湛水時に土壌の還元化や高温が伴うと回復程度が大幅に低下し、その程度は気孔開度の回復程度と類似することを明らかにした。種子のモリブデン(以下、Mo)富化による生育収量の改善効果は、根粒超着生品種では土壌へのMo施肥を行わない条件では効果があったが、普通品種では試験した条件では増収しなかった。4)排水性改善のための畦間サブソイラの作土層施工や麦刈り株処理の省略は不耕起栽培大豆の苗立ちや収量を改善した。不耕起播種機にチゼルを装着し播種と同時に小明渠を作溝したが、枕地の滞水は改善されなかった。サブソイラ付き不耕起播種改良機は覆土機能が改善され、現地試験での平均収量は、慣行の不耕起栽培や耕起栽培と同程度であり、実用性があると判断した。5)調湿種子について梅雨期に連続して行った播種実験から、播種前後に小雨がある場合に調湿種子の効果があることを明らかにした。6)FOEASの効果について、慣行畝幅70cmの耕起栽培では地下水位制御により約3倍に増収し、畦幅30cmでの狭畦密植栽培の方が生育量が大きく多収となり、さらに不耕起により倒伏が軽減され、コンバイン収量が増えた。FOEASによって、昨年と同様に夏期の硝酸態窒素の溶脱の減少を確認した。
カテゴリ FOEAS 黒根腐病 出芽不良 水田 施肥 大豆 排水性 播種 品種 不耕起栽培 輪作

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる