課題名 | a.いも類・雑穀等の機能性の解明と利用技術の開発 |
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課題番号 | 2010014914 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,機能性利用研究チーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,作物研,機能性利用研究チーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,機能性利用研究北海道サブチーム |
協力分担関係 |
長野県野菜花き試験場 北海道大学 (有)小林食品 NPO法人グリーンテクノバンク |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2010 |
摘要 | 1)機能性の解明・評価においては、(1)日本産、中国産、米国産の50検体の黒大豆および濃縮素材のプロアントシアニジン、アントシアニン、抗酸化力を統一分析法で測定し、分析値としてデータ蓄積した。(2)黒大豆種皮由来濃縮物の高血圧自然発症ラットに対する血圧降下作用は単回経口投与のみで発現されたことから、黒大豆種皮抽出物の作用は短時間で発現し消失すると推測した。2)分離抽出技術においては、(3)21年度に開発したプロアントシアニジンの分離抽出技術を食味に優れる実用的な飲料製造技術に改善した。3)非破壊評価法の開発においては、(4)大豆イソフラボン総量を4機種の近赤外分光分析器を用いて比較すると、丸のままの非破壊測定ながら相関係数 0.82-0.94の精度で推定できることを明らかにした。4)機能性を強化した作物素材の開発においては、(5)甘しょ葉のカフェ酸誘導体量は、「九系05303-3」が平成19年度を除く4ヶ年で、「九系05303-3」が5ヶ年を通して収穫時期に関わらず常に「すいおう」を上回った。(6)紫とうもろこしの自殖系統「AIM-3」を片親とするF1組合せは、2ヶ年継続して抗酸化能が通常系統の約2.6倍であった。(7)さとうきび「KY02T-524」のGABA含量は5ヶ年継続して10mg/100g以上であった。(8)高リグナン黒ゴマ「まるえもん」と白ゴマ「まるひめ」が品種登録された。これら2品種および茶ゴマ「ごまぞう」のセサミン、セサモニン含量は3ヶ年続けて高く、在来品種との差は明確であった。長崎県、鹿児島県、茨城県等において産地が形成されるとともに商品の試作や販売がスタートし、普及が進捗した。(9)黄肉色甘しょの色素主成分はβ-カロテン5,8,5' ,8' ジエポキシドとβ-クリプトキサンチン5',8'エポキシドであることを示した。高機能性農作物の需要喚起には食味や用途特性も重要な要素であることから、(10)ウルチ性アマランサス「関東4号」が育成され、生産性検定が全国で開始された。(11)甘しょ近縁野生種の塊根部にトリカフェオイルキナ酸や栽培種とは異なったβ-アミラーゼを持つ系統を見つけた。(12)そば粉のリパーゼ活性はゆで麺香り構成要素の揮発性アルデヒド発生量に関係していた。5)利用加工技術の開発においては、(13)ヒトがん培養細胞に対し増殖抑制作用等を示す茎葉利用サツマイモ「すいおう」の葉のカフェ酸誘導体やルテインおよび抗酸化力は、大きく損なわれることなく調理品に含有されていることを確認した。これら成分の含量が高い調理法は「炒める」、「蒸す」であった。 |
カテゴリ | アマランサス 加工 機能性 ごま さとうきび そば 大豆 茶 とうもろこし 評価法 品種 良食味 |