g.環境性・常在性疾病の診断と総合的防除技術の開発

課題名 g.環境性・常在性疾病の診断と総合的防除技術の開発
課題番号 2010014934
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,環境・常在疾病研究チーム
協力分担関係 (独)産業技術総合研究所
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部畜産試験場
(株)相馬光学
岐阜大学
沖縄県
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 1)牛アルボウイルス病については、多種多様な原因ウイルスの野外流行株の遺伝子解析を継続的に実施し、種ごとに変異の程度を明らかにするとともに、それら遺伝子データを基にして異常産関連オルソブニヤウイルスの遺伝子を検出するリアルタイムPCR 法を確立した。アイノウイルスとピートンウイルス間の遺伝子再集合により、新しいウイルスが生じていること、Bunyip Creekウイルスが2009年に沖縄に侵入したこと、東北地方ではウシヌカカ以外の媒介種がアカバネウイルスの伝搬に関与していることを明らかにし、牛アルボウイルス病防除のための情報を蓄積した。2)寒冷地大規模酪農で問題となる疾病については、牛由来Salmonella Typhimuriumについて、遺伝子型および薬剤耐性プロファイルに基づくデータベースを作成し、遺伝子型の経年的変化を明らかにした。牛コロナウイルス遺伝子型4の抗原検出ELISA法を開発した。牛乳頭腫症の治療法にはインターフェロンα製剤の投与が有効であり、牧野の昆虫対策が予防に効果を示すことを明らかにした。3)黄色ブドウ球菌による乾乳期乳房炎において、IL-8が乳汁中に増加後好中球介在性炎症増幅機構を誘導する可能性を示した。また、泌乳期のエネルギーバランス改善と疾病の発生低減を期待して、飼養管理による乾乳期短縮を行ったところ、顆粒球数、好中球の貪食細胞数は増加するものの、免疫活動の指標となる単核球のCD抗原発現率に著差がみられないことを明らかにした。4)複合感染症の重篤化機構の解明では、ローソニア菌は単独では無菌豚に感染せず、大腸菌由来のリポ多糖の同時投与で感染が成立することを明らかにするとともに、ローソニア菌の検出方法として、リアルタイムPCR法が有用であることをつきとめた。豚胸膜肺炎菌の診断用候補抗原OmlAを組換え蛋白として大腸菌に発現させ、当該抗原と感染血清との反応性を検証した。牛白血病の病理組織学的診断法の確立のため、牛のリンパ球系腫瘍を14の組織型に分類した。豚赤痢の原因菌であるブラキスピラ属菌ではチアムリン等の薬剤に耐性の菌が増加していることから、治療薬剤の選択に注意が必要であることを明らかにした。牛の糞便中から分離され、子牛下痢症に関与するジアルジア原虫の遺伝子型を明らかにした。5)ピロプラズマ病等の放牧病の迅速診断および防除技術開発については、携帯型近赤外分光分析装置による放牧牛の貧血のオンサイト検査法については、これまでの基礎的検討をもとにその有用性を現場検証した。
カテゴリ 飼育技術 治療法 データベース 乳牛 防除 薬剤 薬剤耐性

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