根粒機能を活用した大豆安定多収栽培法の開発

課題名 根粒機能を活用した大豆安定多収栽培法の開発
課題番号 2013022994
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 新良力也
協力分担関係 庄内総合支庁産業経済部農業技術普及課
宮崎県総合農業試験場
和歌山県農業試験場
地方独立行政法人北海道立総合研究機構
北海道大 学
岡山大学
東北大学
日本大学
京都大学
佐賀大学
研究期間 2011-2015
年度 2013
摘要 地下水位制御システム等を利用したダイズ安定多収栽培法に関しては、
a) 地下水位を-40~-50cmに制御した灰色低地土を充填したライシメーターでは、地下水位非制御処理に比べて大幅に収量が高く(64%の増収)なり、牛ふん堆肥2t/10aの施用を組み合わせると更に増収することを確認した。-50cm前後の好適地下水位の制御は、根粒着生大豆と非着生大豆の収穫子実窒素量の差異を大きくするため、根粒窒素固定の増大をもたらすと推定した。一方、地下水位を-30cmに制御した灰色低地土の地下水位制御システム(FOEAS)圃場では、対照区の収量が約300kg/10aと高く、地下水位制御による増収効果は認められなかった。
b) 黒泥土のFOEAS圃場で地下水位を-30cmに制御した条件で、モリブデン(Mo)富化種子を用いることにより、7.5%の増収を得た。また、鶴岡市と筑西市の生産者圃場において、Mo富化種子の利用により最大10%の増収効果を認めた。
c) ダイズの窒素固定能について、バーミキュライトとシリカサンド混合培地での栽培試験では、「エンレイ」の場合に湛水処理期間3日ないし4日が根粒の機能回復の限界であるとみられた。また、黒根腐病菌をダイズ根粒に接種すると、窒素固定能が低下することがわかった。
d) ダイズ茎疫病に対して、生育初期のみが弱い品種群(「タチナガハ」、「エンレイ」、「納豆小粒」、「スズマル」)、生育全般を通じて弱い品種「ヒメシラズ」、生育中・後期に罹病率が高い品種「Harosoy」に分類され、「タチナガハ」、「エンレイ」、「納豆小粒」は播種後2週間まで効果が持続する種子処理剤が必要なため、それまで効果が続かないシアゾファミド水和剤は適さないことを明らかにした。
e) ダイズ黒根腐病について、晩播では根中の黒根腐病菌DNA量が標準播種と比較して少なくなること、マルチ処理により土壌温度が高いと発病度が低下することを明らかにし、土壌温度が高い時期に栽培する晩播で発病が抑制される効果との関連性を認めた。
このほか、
a) 行政機関と協力して各地のダイズの低収要因を探り、低収圃では、整粒率が低く小粒化していることを確認するとともに、土壌中から黒根腐病菌が高い確率で分離されることを認めた。
カテゴリ FOEAS 黒根腐病 水田 大豆 低コスト 播種 品種 輪作

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