課題名 | j.家畜生産性向上のための育種技術及び家畜増殖技術の開発 |
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課題番号 | 2006008482 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所 家畜育種増殖研究チーム |
協力分担関係 |
川崎三鷹製薬(株) アメリカ農務省ベルツビル農業研究センター The University of Adelaide 岩手大学 金沢大学 玉川大学 岐阜県畜産研究所 福岡県農業総合試験場 沖縄県畜産研究センター (社)家畜改良事業団 |
研究期間 | 新規2006-2010 |
年度 | 2006 |
摘要 | (1)遺伝子情報を和牛の育種に役立てるために、肉用牛のゲノム情報から産肉形質に関与する遺伝子を探索し、SNPs情報をもつ15の機能遺伝子を明らかにした。また優良QTLを活用した場合の経済的有利性に関して販売価格の上昇を定量的に推定した。さらに特産鶏肉(比内地鶏)の品質保証のため親に使われる比内鶏の遺伝子解析を行い比内地鶏のDNA識別方法を作出した。(2)家畜の育種価をより正確に推定するため、家畜改良事業団のデータを用いて牛の受胎率に影響する要因を解析し、環境要因である地域、種雄牛、授精師の効果が大きいことを明らかにした。豚では全国遺伝的能力評価事業において新たに子豚登記情報を活用することで、より正確に豚の育種価評価ができることを明らかにした。(3)みつばちの育種素材開発のためハリナシミツバチ蜜の抗菌性を解析し、抗菌性がミツバチ類より高く抗菌スペクトラムも広いなどミツバチ類の蜜とは異なる特性を明らかにした。セイヨウミツバチの抗病性については、ゲノム情報から合成したアバエシンペプチドの注射によって腐蛆病抵抗性が上昇することから、腐蛆病抵抗性とアバエシン遺伝子とが関係することを明らかにした。(4)遺伝子組換え鶏の作出に向け、基盤となる始原生殖細胞(PGC)を用いたキメラ鶏の作出効率を向上させるため、鶏初期胚のPGCの動態を調べPGCが生殖巣に移行する時期を明らかにした。(5)受精卵の生存性を高めるため糖鎖関連物質の培地への添加を検討し、卵子の段階では発生率が著しく低下するが雌雄比率には影響を与えないことを明らかにした。また特許出願中の水酸化アルミニウムゲルを担体とした卵胞刺激ホルモンの投与による簡易な過剰排卵誘起法を、民間と連携協力して製品開発につなげた。(6)妊娠診断技術の開発のため、妊娠認識物質といわれるインターフェロンタウとの関係が報告されているマクロファージ遊走阻止因子に着目しその遺伝子発現と妊娠との関連を調査した結果、この遺伝子発現は子宮小丘部内膜において妊娠初期に高く中期に顕著に減少することを明らかにした。 |
カテゴリ | 育種 診断技術 抵抗性 鶏 肉牛 豚 ミツバチ |