b.めん用小麦品種の育成と品質安定化技術の開発

課題名 b.めん用小麦品種の育成と品質安定化技術の開発
課題番号 2006008537
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所 めん用小麦研究チーム
協力分担関係 (株)日本製粉・中央研究所
京都大学
研究期間 新規2006-2010
年度 2006
摘要 (1)小麦粉の色相を改善するため、種皮の「切れ込み」性程度の指標となるリグニン性物質の測定法の改良、好適な測色条件の検討、小麦個体内における鉄動態の把握、ムギネ酸代謝酵素遺伝子の座乗染色体領域の決定を行った。また、軟質小麦の粒硬度と澱粉顆粒膜結合タンパク質ピュロインドリン(PIN-a)含量との間に有意な相関を見いだした。また、子実のアラビノキシラン含量が低い材料を選抜した。(2)温暖地以西の平坦地に適応するめん用の「トワイズミ」(旧系統名:西海187号)を育成し、命名登録、品種登録を出願した。「トワイズミ」は多収で、粒の外観品質が優れ、赤かび病には「農林61号」よりやや強く、うどんこ病にはやや弱い。製粉性と粉の明度が高く、小麦粉のアミロース含量はやや低く、めんの粘弾性が優れる。また、寒冷地、温暖地東部、温暖地西部および暖地のそれぞれの地域において、「農林61号」や「ナンブコムギ」に比べて品質が優れ、ASWに近いめん用の新系統を開発するとともに、関係する府県と協力して品種化に向けて特性評価を行った。(3)モチコムギと高アミロース性コムギの交配後代から、DNAマーカーを用いた選抜を行い、顆粒性結合型澱粉合成酵素I型と可溶性澱粉合成酵素II型を完全に欠き、マルトース糖を多量に貯める「甘い小麦(スイートウィート)」の開発に世界で初めて成功した。今後、新しい小麦粉の素材として用途開発の研究に供試する。(4)穂発芽耐性系統を安定的に選抜するため、「ゼンコウジコムギ」を片親とした半数体倍加集団において白粒系統を含む種子休眠性に関するQTL解析を行った。(5)小麦を水田転換畑で栽培する際に問題となる湿害の発生は、圃場内の相対標高が低く、土壌硬度が高く、土壌水分が多い場所で起こりやすいということを収量との関係から定量的に示した。
カテゴリ うどんこ病 小麦 湿害 水田 DNAマーカー 評価法 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる