課題名 |
a.いも類・雑穀等の機能性の解明と利用技術の開発 |
課題番号 |
2006008545 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構
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研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター 機能性利用研究チーム
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研究期間 |
新規2006-2010 |
年度 |
2006 |
摘要 |
(1)サツマイモでは、ポリフェノール含量又はトリカフェオイルキナ酸含量の多い系統を選抜した。トリカフェオイルキナ酸含量の最大値は1,414mg/100g乾物重で、これはこれまで報告されてきた高含量品種の約7倍以上に相当する。サトウキビでは、10mg/100ml以上の高いGABA(γ-アミノ酪酸)含量を示す6品種・系統が認められた。九州本土向けのサトウキビ品種の選定では、栽培期間が短いにもかかわらず高い収量・ブリックスを示したKY96T-547を得た。アマランサスやその他の作物についても交配素材、系統の選定を進めた。(2)サツマイモ葉身より抽出したDNAの解析によって、高アントシアニン品種等主要な国内登録品種を含む103のサツマイモ品種・系統の相互識別を可能とする26個のDNAマーカーを作成した。(3)大豆粉末中のイソフラボン・ビタミンB類の含量は近赤外分光法による推定が可能であり、イソフラボンにおいてはアグリコン、配糖体、マロニル配糖体、アセチル配糖体の個別の推定も可能であった。トコフェロール含量は変動幅自体が小さいため、良い推定結果を得るキャリブレーション式を設定できなかった。(4)ダダチャマメ子実やエダマメ種皮のプロアントシアニジンの存在を明らかにし、さらにプロアントシアニジン含量とDPPH(1,1ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル)ラジカル消去活性の正の相関関係や、エダマメのプロアントシアニジン含量、ラジカル消去活性の調理に対する安定性を示した。(5)スターフルーツから調製した3~12量体および5~30量体のプロアントシアニジンを含む画分がα-グルコシダーゼとα-アミラーゼに対する阻害活性を示すことを明らかにした。各画分をラットに投与すると、糖類負荷による血糖値および血中インスリン濃度の上昇を抑制した。沖縄特産果実のプロアントシアニジンには(エピ)ガロカテキンを含むものがあり、平均重合度順は沖縄特産果実>穀類≧スターフルーツ≧有色大豆種皮>ブドウ種皮エキスであった。(6)黄色サツマイモから脂溶性抗酸化成分p-クマル酸ヘキサデシルとp-クマル酸オクタデシルを単離・同定した。また、「べにまさり」の黄色色素成分である複数のカロテノイドを同定した。(7)26種類のバレイショデンプンおよびバレイショ以外の代表的根茎デンプンの5種のリン含量とレジスタントスターチ含量との間には、生デンプンおよび糊化デンプンともに高い正の相関性が認められ、リン酸基が存在すると消化しにくくなることが裏付けられた。
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カテゴリ |
アマランサス
えだまめ
かんしょ
機能性
くり
さとうきび
大豆
DNAマーカー
ばれいしょ
品種
ぶどう
その他の作物
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