課題名 | a.地域の条件を活かした水田・畑輪作を主体とする農業経営の発展方式の解明 |
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課題番号 | 200709483 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,北海道農業経営研究チーム 農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,東北地域活性化研究チーム 農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,農業経営研究チーム 農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,地域営農・流通システム研究チーム 農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,異業種連携研究チーム |
協力分担関係 |
(社)北海道地域農業研究所 十勝農業協同組合連合会 北海道大学 十勝農業試験場 有限会社 十勝野フロマージュ |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2007 |
摘要 | 1)地域農業の動向を解析し、北海道では水田地帯の離農跡地を担い手が全て受け入れた場合、平成27年には現経営面積の6割増の31ha水準になると予測した。また、東北地域では平成12~17年に若年男性(平成12年時点で25~29歳)の就農者が44%増加したこと、その増加率が高い地域は農家世帯員に占める農業就業割合と1人当たり農業産出額が高いことを明らかにした。さらに、中国中山間地域における農家の農地保全意向を考慮した行動のモデル化とシミュレーション分析により、耕作放棄の発生条件と抑制方策を明らかにした2)品目横断的経営安定対策への対応として、東北地域では集落営農組織の経営規模が59haと大きいが、組織としての営農は転作作物に止まっていることから、今後は水稲生産組織の一元化が課題であることを明らかにした。また、北陸、近畿、中国地域では複数の集落営農組織を統合した法人組織の調査を行い、統合の契機や組織運営の特徴に基づいて組織の類型化を行った。3)大規模先進経営における技術開発ニーズを把握し、北海道畑作のてん菜、馬鈴しょ作では病害抵抗性品種の開発に対する優先順位が高く、東北りんご経営の1ha以上層では、わい化栽培体系への転換が求められていることを明らかにした。4)平成18年に開発した法人経営向けの経営意思決定支援システムを拡充し、認定農業者や集落営農も利用できるようにするとともに、分析結果を視覚的に把握できるなど操作性を高めること等により、普及性を向上させた農業経営意思決定支援システムを開発した。また、地域農業を構成する主体の行動を3分類し、地域農業構造の変化を予測するモデルを構築した。5)新規参入者を対象に、北海道の酪農経営と府県の借地型稲作経営での非家族型経営継承の分析を通じて、その成立に向けた地域的支援のあり方を示した。また、いちご作新規参入者グループの相互支援が経営管理を高度化し、経営成果をあげていることを明らかにした。6)新たな経営展開方向として、壮年層を対象とする農村女性起業の育成支援策、直売所活動のための立地条件の類型化と活用方向、ならびに四国中山間地域における少量多品目野菜ブランド化と、九州で急成長を遂げる農業法人の成功要因を明らかにした。7)異業種連携による地域活性化方策として、北海道の小麦加工食品産業クラスターの取引関係分析から、めん・パン・菓子の各ブロックをつなぐブリッジ企業の必要性を示した。また、九州・沖縄における農業・食品産業の組替え産業連関表分析により、食品工業における生産増加が農業にもたらす波及効果を明らかにした。 |
カテゴリ | いちご 加工 経営管理 栽培体系 少量多品目 水田 中山間地域 乳牛 病害抵抗性 品種 りんご 輪作 わい化 |