課題名 | k.生産病等の病態解析による疾病防除技術の開発 |
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課題番号 | 200709505 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,生産病研究チーム |
協力分担関係 |
(株)三菱化学 (株)富士平工業 北海道立畜産試験場 岩手県農業研究センター 帯広畜産大学 (株)機能性ペプチド研究所 東北大学・先進医工学研究機構 岡山大学 (独)家畜改良センター 千葉県畜産総合研究センター |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2007 |
摘要 | 1)肺特異的生理活性物質のサーファクタント(SP-D)を指標とした牛の肺炎診断法開発を目的として、抗牛肺SP-Dポリクローナル抗体とサンドイッチELISA法を用いたSP-Dの測定法を開発した。家畜の脳神経障害の診断を目的として、聴性脳幹反応(ABR)の牛での応用を試みた。ホルスタイン種と黒毛和種でABR波の閾値やIII波の潜時に品種間差があることを明らかにした。また、ABRの測定によりBSE実験感染牛は正常牛に比べて左右両側性の潜時の遅延が認められ、ABRがBSEの生前診断に有望であること明らかにした。2)牛への飼料変換に伴う消化器障害の病態発現と改善方法を検討し、濃厚飼料多給によりルーメン内および血液中に増加したLPSは給与飼料を粗飼料多給に切り換えることで改善できることを明らかにした。また、グルカゴン-W/O/W(ウオーター/オイル/ウオーター)エマルジョンまたはグリセロール投与により実験的高ケトン血症が改善され、これらがケトーシス治療に有効であることを明らかにした。3)体外受精培地の製品としての品質評価と胚輸送用培地の開発を行った。体外生産胚の胚移植のための移植条件を検討し、宅配輸送した体外生産胚の移植により産子を得た。エストロジェン投与により作出した偽妊娠豚ではプロスタグランジン処置により、発情が同期化できること、またこの際形成された偽妊娠黄体の維持にはTNFα受容体の発現が関与することを示唆する知見を得た。4)豚体外生産胚では、体内受精胚に比べ初期の細胞周期が長くなることを明らかにし、高品質と判定した胚から効率よく産子を得ることを証明した。5)フローサイトメーターを用いて乳房炎を発症する牛と発症しない牛の免疫特性を比較・検討し、分娩後7日以内に乳房炎を発症した牛は分娩直後の初乳中白血球のCD14+細胞率が低いことを明らかにした。組換え牛顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(rbGM-CSF)と組換え牛インターロイキン8(rbIL-8)の併用投与による乳房炎治療において、リポソームで包埋した方が非包埋よりも治癒効果が高いことを明らかにした。ドラッグデリバリーシステム(DDS)によるサイトカイン投与によって治癒した牛では乳汁殺菌能の初期反応が優れ、末梢血好中球の殺菌能も大きく上昇することを明らかにした。 |
カテゴリ | 病害虫 品種 豚 防除 輸送 |