課題名 | e.作物の低温耐性等を高める代謝物質の機能解明とDNAマーカーを利用した育種素材の開発 |
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課題番号 | 200709543 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,低温耐性研究チーム |
協力分担関係 |
昭和大学 産業総合技術研究所 北海道大学 栃木農試 東京農業大学 かずさDNA研 岩手大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2007 |
摘要 | 1)小麦のフルクタン合成遺伝子を導入した形質転換稲と原品種との間の遺伝子発現差異をマイクロアレイで解析したところ、全ての組織において糖輸送に関係する遺伝子群に発現差異のあることを明らかにした。また、小麦抗菌たんぱく質遺伝子のひとつであるシスタチン遺伝子の過剰発現により病害抵抗性が向上することを実験植物を用いて明らかにした。低温ショックたんぱく質遺伝子の変異株および過剰発現体の解析から、これらが耐凍性や花成において重要な機能を持つことを明らかにした。2)小麦のフルクタン合成酵素遺伝子を過剰発現する形質転換稲の穂ばらみ期耐冷性が原品種よりも優れることを明らかにした。また、穂ばらみ期耐冷性遺伝子Ctb1の候補遺伝子を含む染色体DNAを「北海241号」に導入した形質転換後代で、耐冷性が向上していることを確認した。さらに、耐冷性極強の水稲中間母本系統「北海PL9」は第8染色体短腕に新規の穂ばらみ期耐冷性遺伝子(qCTB8)を持つことを明らかにした。qCTB8の候補領域は1.7cM区間内に推定された。3)大豆品種「トヨハルカ」の耐冷性に関連する、作用力の大きなQTLを連鎖群A2上に同定した。このQTLは低温下での種子形成や肥大に影響を及ぼすことが示唆された。また、浸漬種子を用いるアグロバクテリウム法により日本品種を含む複数の大豆品種から組換え体を得た。これとは別に、遺伝子銃法によりストレス耐性遺伝子を導入し、独立した複数の組換え体を作出した。さらに、機能性ペプチド配列を含む11Sグロブリンを蓄積した大豆組換え種子を開発した。 |
カテゴリ | 育種 機能性 小麦 耐寒性 大豆 DNAマーカー 病害抵抗性 品種 輸送 |