環境に配慮した酪農のためのふん尿利用計画支援ソフト「AMaFe」

タイトル 環境に配慮した酪農のためのふん尿利用計画支援ソフト「AMaFe」
担当機関 北海道立根釧農業試験場
研究期間 2004~2004
研究担当者 松中照夫
佐々木寛幸
神山和則
三枝俊哉
松本武彦
古館明洋
三浦周
発行年度 2005
要約
    本ソフトは1戸の酪農家を基本単位とし、飼養頭数、農地の管理来歴データ等を入力すると、基本的なふん尿利用計画とそれに伴う環境負荷発生量(窒素の溶脱量と揮散量)の推定値を画面に表示するもので、利用者はその結果を修正しながら、ふん尿利用・施肥計画を立案できる。
キーワード
    意志決定、家畜ふん尿、環境、計画、酪農、ソフトウェア
背景・ねらい
    環境保全に配慮した酪農経営を持続的に展開するためには、牛舎で産出されたふん尿を計画的に農地に還元し、圃場の養分管理を適切に実施する必要がある。それには土壌診断やふん尿分析に基づく施肥設計が不可欠である。このような圃場1筆ごとの個別計画を統合し、経営全体のふん尿利用・施肥管理計画を立案する作業は、現状では簡便とは言い難い。
    そこで、環境に悪影響を与えず、しかも飼料生産性を効率よく高めるために、圃場に対して家畜ふん尿や化学肥料などをいつ、どのくらい施用するのが最も効果的であるかを判断できるようにするための情報提示用ソフトウェアを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 本ソフトは1戸の酪農家を基本単位とし、利用者が飼養頭数、ふん尿の分析値、圃場ごとの面積、利用区分、土壌区分、土壌診断値等を入力すると、基本的なふん尿利用計画と購入肥料による養分の補填量およびその施肥管理で発生する環境負荷(窒素の溶脱量と揮散量)の推定値を表示する。入力項目のうち、土壌診断値とふん尿分析値の入力は任意である(図1)。
  2. 利用者は、出力結果を見ながら、目的に応じて各圃場のふん尿施用時期と施用量を手動で修正し、ふん尿利用計画を立案できる(図2)。
  3. 施肥対応の論理は、一部で簡略化を図ったが、現在推奨される論理をおおむね踏襲する。また、環境影響評価では、維持管理段階の採草地を対象にアンモニア揮散量と硝酸態窒素溶脱量の推定値を出力する。
  4. ふん尿施用時のアンモニア揮散量は、気温、土壌水分などの異なる条件で得た試験結果に基づいて設定した揮散係数(表1)を、施用するふん尿のアンモニウム態窒素量に乗じて求める。硝酸態窒素溶脱量は、北海道内3-4場所で実施されたライシメータと圃場試験の結果から得られた推定式(表2)によって求める。
成果の活用面・留意点
  1. 酪農家および酪農技術指導者を主な対象として、環境に配慮しつつ、適正なふん尿利用計画を立案するために活用できる。
  2. 本ソフトの利用にはMicrosoft Excelが必要である。
  3. 本ソフトの著作権は酪農学園大学、畜産草地研究所、根釧農試、天北農試および中央農試で構成する共同研究グループに、また、本ソフトに組み込まれた地力保全土壌図データの著作権は日本土壌協会に帰属する。
  4. 本ソフトはCD(利用マニュアル付き)で無償配布(送料実費)し、利用者による第三者への再配布は禁止する。

    平成17年度北海道農業試験会議(成績会議における課題名および区分)
    環境に配慮した酪農のためのふん尿利用計画支援ソフト「AMaFe」(普及奨励)
図表1 213679-1.jpg
カテゴリ 肥料 経営管理 施肥 土壌診断 乳牛

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