タイトル |
ばれいしょの病害虫抵抗性遺伝子を選抜するDNAマーカー |
担当機関 |
道立中央農試 |
研究期間 |
2004~2008 |
研究担当者 |
竹内徹
佐々木純
鈴木孝子
堀田治邦
樋浦里志
池谷聡
藤田涼平
千田圭一
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発行年度 |
2008 |
要約 |
DNAマーカーによって、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子H1およびジャガイモYウイルス抵抗性遺伝子Rychcを判定できる。
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キーワード |
ジャガイモシストセンチュウ、ジャガイモYウイルス、抵抗性遺伝子、DNAマーカー
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背景・ねらい |
ばれいしょの病害虫抵抗性品種を早期に育成するために、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子H1およびジャガイモYウイルス抵抗性遺伝子Rychcを検出するDNAマーカーを開発する。現在、実用的なDNAマーカーはないことから、高精度で使いやすいマーカーの開発をめざす。
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成果の内容・特徴 |
- DNAマーカーによって、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子H1およびジャガイモYウイルス抵抗性遺伝子Rychcを判定できる(表1)。PCR反応は、HotStar Taq DNA Polymerase(QIAGEN)を利用する。アニーリング温度は55℃とする。
- H1遺伝子、Rychc遺伝子ともに、遺伝子の両側を挟む2マーカーを同時に増幅することにより、精度よく検定できる。また、ばれいしょの顆粒性澱粉合成酵素遺伝子GBSSを検出するプライマーペアを追加し、必ず981bpの増幅断片が得られるように設計することでPCR作業エラーによる誤判定を回避できる(図1)。
- 一個体から抽出したDNAでシストセンチュウおよびYウイルス抵抗性遺伝子のマーカー検定に利用できるため、効率的である。
- 検定期間は、従来法ではシストセンチュウおよびYウイルスともに2~3か月間を要したが、DNAマーカー検定では1日に200点程度を処理できる。
- 検定試料は、従来法では休眠を打破した塊茎が必要であるが、DNAマーカー検定では葉に加え、塊茎からのDNA抽出法(表2)も確立したため、検定は通年で実施可能である。
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成果の活用面・留意点 |
- 本研究で開発したDNAマーカー検定法は、ばれいしょの品種改良における選抜に活用できる。
平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分 「ばれいしょの病害虫抵抗選抜に有効なDNAマーカー」(研究参考)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
害虫
DNAマーカー
抵抗性遺伝子
抵抗性品種
ばれいしょ
品種改良
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