大麦における加熱後褐変の少量検定法

タイトル 大麦における加熱後褐変の少量検定法
担当機関 (独)農業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター
研究期間 2000~2001
研究担当者 松中 仁
神山紀子
藤田雅也
高山敏之
土井芳憲
柳沢貴司
発行年度 2002
要約 大麦粉懸濁液を利用して、加熱後褐変を検定する少量検定法を開発した。従来法と比べ、少量検定法では1.0g程度の極少量で、簡便にかつ多数のサンプルを検定することができる。
背景・ねらい 大麦は米や小麦などの他の穀物と比較して、加熱処理により褐変しやすい。このことは麦飯や麦味噌などに利用上考慮すべき要素となっている。従来の加熱後の褐変程度の測定には、搗精した大麦の粉を10g程度必要とするため、育成初期の段階から、褐変による選抜は困難である。そこで、育成の初期段階から利用することのできる少量検定法について検討した。 。
成果の内容・特徴 1.
少量検定法による加熱後の褐変程度の測定法は次の通りである。
(1)
大麦粉1.0gに分散のためにエタノール2.0mlを加え、蒸留水23mlを加え懸濁液とし、10ml取り分光測色計(ミノルタCM-3500d)でL*a*b*を測定する。(図1、図2)。
(2)
残りの懸濁液15mlを90℃・2時間加熱する。
(3)
加熱後放冷し10ml取り分光測色計でL*a*b*を測定する。
(4)
L*a*b*からハンター白度を計算し、加熱前後の値の差より褐変程度を求める。ハンター白度の計算式は次のとおりである。 ハンター白度(W=100-((100-L*2)+a*2+b*2)1/2)
2.
少量検定法は従来法との間には高い相関関係があり測定法として適当である(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
極少量の試料で加熱後褐変を検定できるため、育成初期から選抜に利用できる。
2.
均一な懸濁液を得るために、加熱中に2回程度の撹拌を行う必要がある
図表1 219269-1.gif
図表2 219269-2.gif
図表3 219269-3.gif
カテゴリ 大麦 小麦

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