タイトル | 農耕地からの亜酸化窒素の排出係数は現在のIPCCデフォルト値よりも低い |
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担当機関 | [分類] |
研究期間 | 2003~2007 |
研究担当者 |
秋山博子 須藤重人 西村誠一 中島泰弘 八木一行 澤本卓治(酪農学園大学) |
発行年度 | 2005 |
要約 | 世界の農耕地における亜酸化窒素発生量のデータベースを作成し解析した結果から,水田からの直接発生および農耕地からの溶脱による間接発生の排出係数は,それぞれ0.31%および1.24%と推定される。 |
背景・ねらい | 世界各国において温室効果ガス排出量の算定に用いられている,気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の国別温室効果ガスインベントリーガイドライン(IPCCガイドライン)の改訂が2006年に予定されている。そのため,農耕地からの温室効果ガスの排出係数の見直しが急務となっている。このIPCCガイドラインの算定方法では,国別の温室効果ガス排出量算定において各国のデータの準備状況に応じて3段階の方法が提案されているが,なかでもデータが十分にない場合(Tier 1)にも適用できる基本の排出係数(デフォルト値)は世界各国の温室効果ガス排出量の算定に用いられており,この数値を最新のデータを加味して改訂することは非常に重要である。そこで,これらのデフォルト値の改訂に寄与することを目的として,以下の二つの排出係数について解析を行う。(1)現在の算定方法では,水田から直接発生する亜酸化窒素(N2O)の排出係数(EF1-RICE)は畑や草地の排出係数(EF1)と同じとされているが,湛水条件でのN2Oの発生量は畑条件とは大きく異なると考えられることから,新たな見直し案を提示する。(2)また,農耕地から溶脱により間接発生するN2Oについては現在の排出係数(EF5)が過大評価である可能性が高いことから,新たな見直し案を提示する。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
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図表1 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 水田 施肥 データベース 水管理 |