中山間地域用水路の防災施設としての無動力止水ゲート

タイトル 中山間地域用水路の防災施設としての無動力止水ゲート
担当機関 農業工学研究所
研究期間 2000~2000
研究担当者 中 達雄
田中 良和
島 武男
発行年度 2000
要約 洪水時用水路内の水位が上昇した場合、自動的にゲートが閉塞し、余水吐から洪水流を放流させ、洪水後用水路内の水位が低下すると再び自動的にゲートが開く無動力止水ゲートを考案し室内水理実験により、水理特性を明らかにした。
背景・ねらい 中山間地域においては、過疎化、高齢化が進み地域の水土保全管理機能が低下している。降雨時及び洪水期の水門、ゲート操作については危険で、かつ多大な管理労力が要求される。このため洪水時に水路内水位が上昇すると無動力ゲートが作動し、受益地、集落への洪水の流入を防ぐ、無動力止水ゲートを考案し、その水理特性を室内模型実験により明らかにした。
成果の内容・特徴
  1. .無動力ゲートは水路内の水位が上昇すると、流水により無動力でゲートが閉塞し、用水路内の洪水流を放水路から放流するものである(図1)。
  2. 開方向のモーメントを発生させるカウンターウエイトと、水路内の水位上昇、流速の増加によって生じる閉方向のモーメントとのバランスで、ゲートが開閉する(図2,3,4)。
  3. 作動水深h1(ゲート閉塞開始時の水位)とh2(ゲート開放開始時の水位)はカウンターウエイトにより制御することができる。
  4. ゲートが閉塞するときは、主として流れが閉方向のモーメントを発生させる。カウンターウエイトの開方向のモーメントより、流れによる閉方向のモーメントが上回った時点でゲートが閉塞を開始しする(図5)。また、静水圧を主とする閉方向のモーメントが開方向のモーメントを下回った時点で再び開放する(図6)。その関係は(1)、(2)式で表すことができる。本実験ではα=2.1、β=0.7を得た。
    ゲートが閉塞するとき(1)
    ゲートが開放するとき(2)
     Mo:カウンターウエイトによる開モーメント(N・m)、α:実験係数(閉塞時)、
    H:開口部長(m)、ρ:水の密度(kg/m3)、v:ゲート閉塞開始時の流速(m/s)、
    β:実験係数(解放時)、a:扉体面積(m2)、θ:扉体と水路底の角度、L2:扉体長(m)
成果の活用面・留意点 ゴミや流木が流下してつまると、作動不可能となることが予測され、スクリーン等の水利施設との複合的な技術が必要となる。本ゲートは小規模な水路への適用する。
図表1 227855-1.gif
図表2 227855-2.gif
図表3 227855-3.gif
図表4 227855-4.gif
カテゴリ 中山間地域 水管理

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