デルファイ法により予測した農村資源の将来像

タイトル デルファイ法により予測した農村資源の将来像
担当機関 事業評価研究室
研究期間 2002~2006
研究担当者 芦田敏文
遠藤和子
合崎英男
八木洋憲
福与徳文
発行年度 2006
要約  デルファイ法を用いて予測すると、2024年には農地面積は474万haから413万haに減少し、農業水路は総延長40万kmの3割が管理困難に陥る。その影響としては耕作放棄による洪水被害の増加や、農業水路の管理困難化による湛水被害の増加などが懸念される。
キーワード デルファイ法、農村資源管理、耕作放棄、農業水路の管理困難化
背景・ねらい  2007年度から資源保全施策が本格的に実施される。施策導入の背景には、過疎化や高齢化、混住化などによって農村コミュニティが従来持っていた資源管理機能が低下し、これまでどおりの施策では農村資源(とりわけ農地や農業水路)が充分に管理されなくなり、それが食料の安定供給や農業の多面的機能の発揮に深刻な影響を及ぼすのではないかという危機感がある。新たな施策を講じて行くためには、従来の施策のままでは農地や農業水路などの農村資源管理が将来どうなってしまうのか、また、資源管理の困難化はどのような影響を及ぼすのか、を全国レベルで包括的に把握しておく必要がある。そこで、同じ質問を複数回繰り返すことによって専門家の意見を集約するデルファイ法を用いて、農村資源管理の将来予測と影響評価を行った。
成果の内容・特徴
  1. 農村資源管理の専門家として農業土木学会員のうち博士と技術士を抽出し、農村資源管理の将来予測と影響評価を行った(表1)。調査は2回繰り返し、2回目のときには1回目の結果(中央値や第一・第三四分位)を資料として添付した。
  2. 20年後(2024年)には、農地面積は474万haから413万haに減少する(13%減)。なお、農家数も312万戸から228万戸に減少するため、農家1戸あたりの農地面積は1.5ha/戸から1.8ha/戸に増加する(表2)。
  3. 農業水路は総延長40万kmの3割にあたる12万kmが管理困難に陥る(表2)。
  4. 「耕作放棄地の増加」の影響のうち最も危惧すべき影響は、「畦畔・法面の崩壊」による「土砂崩壊、洪水被害の発生」である(図1)。
  5. 「管理困難水路の増加」の直接的影響としては「土砂小枝の堆積、用排水の流れの悪化」、「雑草の繁茂」が大きい。「土砂小枝の堆積、用排水の流れの悪化」は「豪雨時の湛水被害の増加」や「灌漑排水に支障、農業生産の不安定化」をもたらし、「雑草の繁茂」は「景観の悪化」や「病虫害の発生」につながる(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. デルファイ法を用いれば、統計データの蓄積がない分野に関しても比較的簡便に予測や評価が可能となる。
  2. 米価の予測結果を見ると、1俵1万5千円である(表2)。現在(2004年)の水準(1万6千円)と比べても大きな下落はないと見込まれている。このことから本成果の予測結果は米価の大きな下落がないという前提のもとでの予測値ということになる。
図表1 228115-1.gif
図表2 228115-2.gif
図表3 228115-3.gif
図表4 228115-4.gif
カテゴリ 病害虫 雑草

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