北陸地域における狭畦密植栽培での茎葉処理除草剤の機械散布の晩限

タイトル 北陸地域における狭畦密植栽培での茎葉処理除草剤の機械散布の晩限
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2009~2010
研究担当者 野村幹雄
細川 寿
片山勝之
細野達夫
関 正裕
発行年度 2010
要約 ダイズ狭畦密植栽培において、機械散布による茎葉処理除草剤の雑草防除効果は、草冠が閉じる状態で処理された場合には低下する。これを防ぐためには、ダイズ主茎節数が7程度となる播種後30日目頃までに散布する。
キーワード ダイズ、狭畦密植栽培、雑草防除、茎葉処理除草剤、機械散布
背景・ねらい 近年北陸地域の一部では、増収を目的としてダイズの狭畦密植栽培の導入が検討されている。しかし、狭畦密植栽培では中耕除草ができないため、雑草防除が重要な課題である。そこで、現地農家圃場におけるダイズの草冠の状態と機械散布による茎葉処理除草剤の効果との関係を解析し、散布時期の晩限とその指標を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 狭畦密植栽培の群落が繁茂した状態において茎葉処理除草剤(以下、茎葉処理剤)の全面散布を行うと、ダイズの草冠により茎葉処理剤が群落内部の雑草に付着せず、雑草防除効果が低下し、残草量が多くなる(図1)。
  2. 一方、ダイズの草冠が完全に閉じる直前(群落内の相対光量子束密度(PFD)が20%程度)に茎葉処理剤の全面散布を行うと、防除効果が高く、残草量も少ない(図2)。
  3. 狭畦密植栽培における群落内の相対PFDが20%程度に達する時期は、播種後日数が30日頃で、主茎節数が7.0程度であり(図3)、群落の外観としては、条間が少し見える程度が目安である(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 土壌処理剤は地域慣行剤、茎葉処理剤には発生雑草種に応じて広葉雑草対象剤(ベンタゾン液剤)とイネ科雑草対象剤を使用する。
  2. 本成果はヒエ、エノコログサなどのイネ科雑草、ヤナギタデ、タカサブロウなどの広葉雑草が優占する条件で得られたもので、帰化アサガオ類、ヒユ科やナス科など上記茎葉処理剤の防除効果が劣る雑草が多い場合は、栽植様式および非選択性除草剤の使用など栽培体系を検討する必要がある。
図表1 234357-1.png
図表2 234357-2.png
図表3 234357-3.png
図表4 234357-4.png
カテゴリ 病害虫 あさがお 栽培体系 雑草 除草 除草剤 大豆 土壌処理 なす 播種 ひえ 防除

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