ソバ粉リパーゼ活性はソバゆで麺香り構成要素の揮発性アルデヒド量に関係する

タイトル ソバ粉リパーゼ活性はソバゆで麺香り構成要素の揮発性アルデヒド量に関係する
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 2006~2010
研究担当者 鈴木達郎
六笠裕治
森下敏和
野田高弘
山内宏昭
瀧川重信
橋本直人
発行年度 2010
要約 ソバ粉中のリパーゼ活性が高いものほどゆで麺の香りの重要構成要素である揮発性アルデヒド量が多い。リパーゼ活性はソバゆで麺の香りの多い系統の選抜に使える指標である。
キーワード ソバ、香り、リパーゼ、パーオキシダーゼ、揮発性アルデヒド
背景・ねらい ソバゆで麺の独特の香りは、ソバの美味しさを特徴づける重要な因子だが、ソバゆで麺の香りの多い系統の選抜は難しい。揮発性アルデヒド(ヘキサナール、ブタナール、メチルブタナール等)はゆで麺の香りの重要構成要素とされている。そこで、その生成に寄与するソバ粉中の酵素(リパーゼ、パーオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ)とゆで麺の揮発性アルデヒド量との関係を明らかにし、育種への応用のため、酵素活性がソバゆで麺の香りの多い系統の選抜に活用可能な指標であることを示す。
成果の内容・特徴
  1. ソバ粉のリパーゼ活性はゆで麺のヘキサナール・ブタナール類量と正の相関関係があり、パーオキシダーゼ活性はメチルブタナール類量と正の相関関係がある(表1)。
  2. ソバ粉のリポキシゲナーゼ量は、ゆで麺の揮発性アルデヒド量との相関関係は認められない(表1)。
  3. キタワセソバのソバ粉のリパーゼ活性が最高値あるいは最低値を示す1個体をそれぞれ親にして個体選別を繰り返すと、3世代目で選抜効果が見られる(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. リパーゼ活性、パーオキシダーゼ活性とは相関関係が無い香気成分も存在する。
  2. リパーゼ活性の高い系統のソバ粉は、貯蔵中に脂質劣化しやすい。
図表1 234640-1.png
図表2 234640-2.png
カテゴリ 育種 そば

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