サツマイモ「すいおう」葉身の調理品中にルテイン、カフェ酸誘導体は含まれる

タイトル サツマイモ「すいおう」葉身の調理品中にルテイン、カフェ酸誘導体は含まれる
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2009~2010
研究担当者 菅原晃美
根岸由紀子
甲斐由美
石黒浩二
沖 智之
須田郁夫
発行年度 2010
要約 「すいおう」葉身を調理しても、ルテイン、カフェ酸誘導体は調理品中に含まれる。「蒸す」や「炒める」調理品の方が、「煮る」、「茹でる」調理品よりもこれらの含量が高い。調理品の抗酸化力は、カフェ酸誘導体総量および総ポリフェノール量と相関が高い。
キーワード サツマイモ葉、すいおう、ルテイン、カフェ酸誘導体、抗酸化
背景・ねらい 葉身と葉柄を食用とするサツマイモ品種「すいおう」は、良食味で収量が高く夏場の葉野菜として利用できる。ビタミン、ミネラル、食物繊維など栄養価も高く、ルテイン、カフェ酸誘導体といった機能性成分も豊富である。しかし、調理した際の機能性成分に関する情報はない。
そこで「すいおう」葉身を加熱調理し、調理品中の機能性成分含量と抗酸化活性を調べる。
成果の内容・特徴
  1. 「すいおう」の葉身(図1)には葉柄に比べてルテインは約16倍、カフェ酸誘導体総量は約3.5倍多く含まれる(表1)。機能性成分の摂取源として葉身が有用である。
  2. 4種類の方法(「蒸す」「炒める」「煮る」「茹でる」)による葉身の調理品のルテイン含量は10.1~15.8mg/100gであり、調理法では、「炒める」調理品が他の調理品よりも高い(表2)。
  3. 葉身の調理品に含まれるカフェ酸誘導体総量は244.7~428.2mg/100gであり、調理法では「蒸す」、「炒める」調理品が高い傾向がある(表2)。
  4. 葉身の調理品のトリカフェオイルキナ酸含量は18.3~28.6mg/100gであり、「炒める」調理品が高い傾向がある(表2)。
  5. 葉身の調理品の総ポリフェノール含量は203.8~401.3mg 没食子酸相当量/100gであり、調理法ではカフェ酸誘導体総量と同様に「蒸す」、「炒める」調理品が高い(表2)。
  6. 葉身の調理品の抗酸化力(DPPHラジカル消去活性およびORAC)は、カフェ酸誘導体総量および総ポリフェノール量と相関が高い(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 一般家庭やレストランなどで「すいおう」葉身を利用した調理を行う際に参考となる。
  2. 「すいおう」生葉の機能性成分含量は、栽培履歴や収穫時期により変動する。
図表1 234800-1.png
図表2 234800-2.png
図表3 234800-3.png
図表4 234800-4.png
カテゴリ 機能性成分 品種 良食味

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる