イネの分げつ数・二次枝梗数・一穂穎花数に影響を及ぼすLAX2遺伝子

タイトル イネの分げつ数・二次枝梗数・一穂穎花数に影響を及ぼすLAX2遺伝子
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2005~2011
研究担当者 田淵宏朗
服部 奨
大前南美
佐藤(志水)佐江
及川鉄男
西村 実
北野英己
吉田 均
経塚淳子
佐藤 豊
発行年度 2011
要約 イネの側芽分裂組織で発現し、分げつ数・二次枝梗数・一穂穎花数に影響を及ぼす新規遺伝子LAX2は、既知の側芽形成関与遺伝子LAX1とタンパク質レベルで相互作用する。LAX2遺伝子の利用によって生産性が改変された育種素材ができる。
キーワード 分げつ、枝梗、穎花、側芽、LAX2、LAX1
背景・ねらい イネにおいて、側芽分裂組織から発生する分げつ・枝梗・穎花の数は生産性に直接影響を及ぼす重要要因である。本研究では疎粒変異体lax2の原因遺伝子の同定と解析を行い、生産性に関与するこれらの農業形質についての有用遺伝子であることを確認する。また、既知の疎粒遺伝子LAX1(K. Komatsu et al. 2003)との相互作用について分子機構を解明する。
成果の内容・特徴
  1. lax2では一次枝梗数は増加するが、二次枝梗数および一穂穎花数が減少する(図1)。また、最高分げつ期の分げつ数と無効分げつ数が減少し、一株穂数は減少しない(図1)。
  2. lax2の原因遺伝子LAX2は第4染色体上の19.8Mb付近に座乗し、核に局在する394aaのタンパク質をコードする新規遺伝子である。
  3. LAX2遺伝子は、栄養成長期には分げつへと発生する側芽分裂組織部位で、また、生殖成長期では一次枝梗および二次枝梗へと発生する側芽分裂組織部位で発現する(図2)。
  4. 疎粒変異体lax1とlax2の二重変異体は、一次枝梗先端以外の穎花および分げつがほぼ観察されない極端な形質を示す(図1)。また、LAX2タンパク質はC端側半分程度の部位を通じて、LAX1タンパク質と相互作用する(図3)。
  5. これらのことから推定されるLAX2遺伝子の働きは、分げつまたは一次・二次枝梗へと発生する側芽分裂組織部位で発現し、LAX1遺伝子とタンパク質レベルで相互作用することで、分げつ・二次枝梗・穎花形成に関与することである。
成果の活用面・留意点
  1. lax2では原品種と比較し穂乾物重が30%減少し茎葉部乾物重が57%増加することから、変異型遺伝子を導入した茎葉養分蓄積型イネの育成に利用できる。
  2. lax2は稈長・草丈がそれぞれ原品種より10%・6%低くなり、倒伏が少ない。また、達観では葉色が濃い。
図表1 235541-1.jpg
図表2 235541-2.jpg
図表3 235541-3.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/narc/2011/112c0_10_12.html
カテゴリ 育種 品種

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