| タイトル |
イソマルトオリゴ糖を生産する酵素の立体構造を解明 |
| 担当機関 |
(独)農業生物資源研究所 |
| 研究期間 |
2009~2013 |
| 研究担当者 |
藤本瑞
門間充
舟根和美
木村淳夫
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| 発行年度 |
2013 |
| 要約 |
デンプンからイソマルトオリゴ糖を生産する4酵素の立体構造をX線結晶解析法で決定し、酵素が働くしくみを解明した。立体構造に基づき酵素を改変し、グルコース重合度が10以上の環状イソマルトメガロ糖の収量を2倍以上に増やすことに成功した。
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| キーワード |
イソマルトメガロ糖、デンプン、X線結晶解析、酵素反応機構
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| 背景・ねらい |
「イソマルトオリゴ糖」はグルコースがα-1,6結合で繋がったオリゴ糖で、虫歯になりにくくしたり、化合物を包み込み水溶性を高める性質を持つことが明らかになっている。また高い親水性および食品安全性の観点から、新しい機能を持つ糖質としての産業応用が期待される。しかし、重合度の高いイソマルトメガロ糖(およそ重合度で10以上)の物性や機能については未解明な部分が多く、効率的な生産方法を確立し機能解明を進めていくことが必要である。本研究では、酵素を用いたイソマルトメガロ糖の生産効率を向上させるため、イソマルトオリゴ糖生成に関わる酵素の構造を解析し、酵素が働くしくみを明らかにした。
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| 成果の内容・特徴 |
- デンプンを原料にしてイソマルトメガロ糖を生産する4つの過程の4種類の酵素、①合成酵素:デンプンのグルコース間のα-1,4結合を分解しα-1,6結合からなるデキストラン型糖鎖に変える、②環状化酵素:デキストランから環状イソマルトメガロ糖を作る、③分解酵素:デキストランをイソマルトオリゴ糖に分解する、④転移酵素:イソマルトオリゴ糖のグルコースを転移し直鎖イソマルトメガロ糖を作る、の立体構造をX線結晶解析法により決定し、各酵素の反応機構を解明した(図1)。
- 放線菌Streptococcus mutans由来のデキストラン分解酵素(SmDEX)は、(β/α)8バレルの構造を持つ触媒ドメインと、そのN末端とC末端に一つずつのβドメインの計3つのドメインで構成されていた。イソマルトトリオースとの複合体の構造、および反応阻害化合物との複合体の立体構造に基づき、酵素の基質認識部位と酵素の熱安定性向上に関わる部位を同定した。
- 環状イソマルトオリゴ糖を生産する細菌Bacillus circulans由来の環状イソマルトオリゴ糖グルカノトランスフェラーゼ(環状化酵素、BcCITase)のコア構造はSmDEXと類似していたが、それ以外に触媒ドメインの途中のループが大きく突出し、新たなβドメイン(CBM35)を有していた。酵素活性を失った酵素変異体を作製し、基質の一つである重合度8の直鎖イソマルトオリゴ糖(IG8)との複合体の構造決定を行ったところ、IG8は触媒部位からCBM35にわたって結合していた。このことから、CBM35が環状イソマルトオリゴ糖を生産する環状化反応において、重合度の制御に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
- BcCITaseのCBM35糖鎖結合部位を中心に変異を導入したところ、主生産物である重合度8の環状イソマルトオリゴ糖の生産量が減少し、重合度10以上の環状イソマルトメガロ糖の生産量が約2.6倍に増加するBcCITase変異体を作製することに成功した(図2)。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 4酵素の立体構造情報が得られ酵素反応機構が解明されたことで、酵素の機能向上のための分子改変が可能となり、イソマルトメガロ糖の大量生産、応用への道を拓いた。
- BcCITaseではCBM35により、生産物の重合度が選択されていた。CBM35の改変による、生産物である環状糖の重合度の制御が可能となった。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| 図表5 |
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| 図表6 |
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| 研究内容 |
http://www.nias.affrc.go.jp/seika/nias/h25/nias02506.html
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| カテゴリ |
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