ほうき性で菊咲き性および桃色の花弁をもつ花モモ新品種「舞飛天(まいひてん)」

タイトル ほうき性で菊咲き性および桃色の花弁をもつ花モモ新品種「舞飛天(まいひてん)」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究期間 2007~2014
研究担当者 八重垣英明
山口正己
末貞佑子
澤村豊
安達栄介
山根崇嘉
馬場正
発行年度 2014
要約 「舞飛天」は樹姿がほうき性で花弁が菊咲き性かつ八重咲き性で桃色である花モモ新品種である。
キーワード 花モモ、新品種、ほうき性、菊咲き性、八重咲き性
背景・ねらい 観賞用の花モモには樹姿、花弁の色や形に広い変異がみられ、その形質の組合せの違いが品種としての魅力である。枝が直立するほうき性と、一般的に菊咲き性と呼ばれる花弁が長軸にそって湾曲することにより花弁の幅が狭くなる形質の両方を備えた花モモ品種はこれまでに知られていないため、その育成を図る。
成果の内容・特徴
  1. 2007年に果樹研究所において獲得したG-107-4(ほうきもも自然交雑実生×菊桃)の自殖実生から選抜した。2010年以降、東京農業大学との共同研究とし、東京農業大学(神奈川県厚木市)に植栽して共同で選抜を続けた。2010年に初開花し、ほうき性で花弁が桃色の菊咲き性個体であることが判明した。その後の調査においても安定してほうき性の樹姿および菊咲き性を示したことから花モモ新品種候補として選抜した。2014年7月15日に品種登録出願し、12月4日に出願公表された。
  2. 樹姿はほうき性で直立し、樹勢は中程度である(表1、図1)。神奈川県厚木市における開花盛期は、4月中旬頃であり、「菊桃」より2日程度早く、「京舞子」と同時期である。
  3. 花の大きさは39mm前後で「菊桃」とほぼ同程度の大きさで、「京舞子」より小さい(表1)。花弁は長さ22mm前後、幅8mm前後の狭楕円形で、「ほうきもも」の花弁とは形が異なり、「菊桃」や「京舞子」と同様に菊咲き性の花型を示す。また花弁の数が35枚程度で、対照品種と同様に八重咲き性である(図2)。花弁色は桃色であり、いずれの対照品種とも異なる。
  4. 果実重は15g程度と極めて小さい。屈折計示度は13.9%であるが、甘みは少ない。pH3.50と酸味が強く、渋味および苦味が多く、食味は不良である。
成果の活用面・留意点
  1. 庭園木としての普及が期待される。
  2. 果実は小さく、食味も不良のため食用にはできない。
  3. 苗木販売は2016年秋季以降に開始予定。
図表1 237028-1.jpg
図表2 237028-2.jpg
図表3 237028-3.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/fruit/2014/fruit14_s03.html
カテゴリ 新品種 品種 もも 良食味

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