「タマイズミ」にコムギ縞萎縮病抵抗性を導入した小麦新品種「タマイズミR」

タイトル 「タマイズミ」にコムギ縞萎縮病抵抗性を導入した小麦新品種「タマイズミR」
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 次世代作物開発研究センター
研究期間 2011~2016
研究担当者 乙部千雅子
高山敏之
小島久代
藤田雅也
蝶野真喜子
藤田由美子
発行年度 2016
要約 「タマイズミR」は中華麺適性に優れた白粒・硬質の「タマイズミ」に、コムギ縞萎縮病抵抗性を導入した小麦品種である。栽培性と品質は「タマイズミ」とほぼ同等で、コムギ縞萎縮病常発圃場では、「タマイズミ」より多収である。
キーワード 小麦、コムギ縞萎縮病、硬質、白粒
背景・ねらい 「タマイズミ」は、国産で唯一の白粒硬質小麦品種であり、中華麺用としての適性が高いことから、実需者からの生産要望は強い。しかしながら、コムギ縞萎縮病に罹病性であることから、生産量が不安定となっている。そこで、栽培性と品質は「タマイズミ」と同等で、コムギ縞萎縮病抵抗性を導入した品種を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 「タマイズミR」は、「ゆめちから」由来のコムギ縞萎縮病抵抗性遺伝子(YmYm(t))を、DNAマーカー選抜と戻し交雑を利用して導入した、「タマイズミ」を遺伝的背景とする硬質小麦品種である。
  2. 育成地では「タマイズミ」に比べて、出穂期は2日程度早いが、成熟期は同程度である。稈長はやや短く、穂長は同程度である(表1)。
  3. 育成地では「タマイズミ」に比べて、子実重はやや多く、容積重、千粒重、外観品質は同程度である。原粒蛋白質含量は同程度である(表1)。
  4. 「タマイズミ」に比べて、製粉歩留、60%粉の蛋白質含量及び灰分含量、アミロース含量は同程度である。粉の明度、赤み、黄色みも同程度である(表1)。
  5. コムギ縞萎縮病抵抗性は"強"で、コムギ縞萎縮病常発圃場での収量性は高い(表2、表3)。
  6. 中華麺適性は、「タマイズミ」に比べてゆで7分後の食感は劣るが、総合評価は同程度である(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:小麦生産者
  2. 普及予定地域・普及予定面積:栽培適地は温暖地の平坦地。三重県において奨励品種採用予定で、普及見込み面積は1000ha(2019年播種)。
  3. その他: 穂発芽性は"やや難"であるが、刈り遅れによる品質劣化を防ぐため、適期収穫に努める。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nics/2016/16_019.html
カテゴリ 萎縮病 硬質小麦品種 小麦 新品種 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 播種 品種

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