遮光ホワイトアスパラガス伏せ込み促成栽培において、雌雄株で株あたり収量の差はない

タイトル 遮光ホワイトアスパラガス伏せ込み促成栽培において、雌雄株で株あたり収量の差はない
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門
研究期間 2010~2016
研究担当者 浦上敦子
植野玲一郎
山崎篤
松尾健太郎
山口貴之
常盤秀夫
瀧澤民雄
酒井浩晃
池内隆夫
渡辺慎一
松永邦則
國久美由紀
北澤裕明
元木悟
発行年度 2016
要約 アスパラガスの堀上げ時根株重は雌株で重く、伏せ込み促成栽培で遮光ホワイトアスパラガスを収穫すると茎数は雄株で多いが、株あたりの収量および早期収量には雌雄間で差がない。根株重あたりでは雄株で収量が高く、若茎1茎重の分布範囲は雌株で広い。
キーワード 雌雄異株、雌雄差、収量特性、根株重、若茎1茎重
背景・ねらい アスパラガス伏せ込み促成栽培は日本で開発され、近年普及が進んでいる。アスパラガスは雌雄異株で、雄株と雌株の収量関連の特性に差があることがこれまで露地栽培を中心に報告されており、それを利用した増収技術も試みられている。遮光ホワイトアスパラガス伏せ込み促成栽培において、国内8か所で国内初の広域連携試験を行い、多様な栽培地において根株掘り上げ時期を変えた条件下での雌雄株の収量特性を比較する。
成果の内容・特徴
  1. 株あたり収量および早期収量、堀上げ時の貯蔵根のBrix(可溶性固形分含量)には、雌雄株の平均値間に有意差がない(表1)。
  2. 堀上げ時根株重および株あたり若茎1茎重、早期若茎1茎重は雌株の平均値が雄株に比べて有意に高い(表1)。また、株あたり茎数および早期茎数は雄株の平均値が雌株に比べて有意に高い。伏せ込みから萌芽までの日数は雄株で有意に短い。
  3. 根株重あたりの収量特性は、茎数および収量ともに雄株で有意に高い(表2)。
  4. 株あたりの若茎1茎重および早期若茎1茎重では雌株の値の分布範囲が雄株に比べ広く(図1)、そのほかの特性では平均値に雌雄差があっても分布範囲はほぼ重なっている。
成果の活用面・留意点
  1. 本試験では、2010年および2011年に予め雌雄を判別した品種「ウェルカム」の定植苗を準備し、北海道から九州までの8か所に送付して5月上旬に同一栽植条件にて定植し、11月上旬及び12月上旬の2回の掘上げ時期を設定して、根株を養成している。育成して掘り上げた根株は掘り上げ時期・栽培地域ごとに雌雄それぞれ10株ずつで、暗黒、湿度95%以上、気温16°C一定条件の長野県坂城町のトンネル内において、おがくずを詰めた不織布ポットで伏せ込み促成栽培を行っている。
  2. 収穫期間は第1回掘り上げ時で16週間、第2回掘り上げ時で10週間とし、毎週1回株ごとに収穫調査を行い、早期収量は収穫開始後30日間の収量である。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nivfs/2016/nivfs16_s01.html
カテゴリ アスパラガス 栽培技術 品種

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