課題名 | e.病害虫複合抵抗性品種を中核とした新栽培体系による馬鈴しょ良質・低コスト生産技術の開発 |
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課題番号 | 2008010571 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,バレイショ栽培技術研究チーム |
協力分担関係 |
北海道大学大学院 東海大学 種苗管理センター 北海道立中央農業試験場 北海道立十勝農業試験場 北海道立北見農業試験場 雪印種苗(株) リンアグリバイオ(株) 十勝農業協同組合連合会 JAようてい |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1)ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有し「男爵薯」に比べ青枯病および軟腐病に強く、外観と剥皮効率が優れ水煮適性が高い「北海97号」を北海道の優良品種とし、農林認定品種候補として申請した。2)小粒種いもを核とするソイルコンディショニング栽培技術の開発に向け、塊茎の打撲発生は石れきが除去されるソイルコンディショニング体系で減少すること、塊茎が受ける衝撃のうち加速度センサーで測定した積算衝撃強度と打撲発生率との間には相関があることを認めた。全粒種いも生産を目指し、十勝の採種ほ場において密植連続栽培を行うことにより、全体収量を落とさずに種いもの小粒化を図ることに成功した。3)早期培土栽培における雑草防除技術については、5月下旬に土壌処理除草剤を処理し、その後残存した草種や後発雑草を防除するため、雑草開花前の6月中に非選択性除草剤を畦間処理することが有効であることを明らかにした。4)植物由来のふ化誘導物質を利用したジャガイモシストセンチュウ防除技術の改良に向けて、トマト水耕廃液原液の土壌かん注処理は複数回行う必要を明らかにするとともに、ポット試験において十分な処理効果を認めた。ふ化誘導物質製剤を試作し、現地ほ場で土壌混和処理によって効果を確認したところ、10kg/m2の施用でも十分な効果が認められなかった。ジャガイモシストセンチュウのカップ検診法実施マニュアル(暫定版)を作成し、北海道の普及奨励事項として現場に受け渡した。ヨトウムシの土着天敵であるゴミムシ類の発生は、殺虫剤散布区と無散布区とで差はなく、主要種は毎年ほぼ同じであることを明らかにした。5)平成17年11月に国内で25年ぶりに発生したジャガイモモップトップウイルス(PMTV)によるジャガイモ塊茎褐色輪紋病に対応するため、ジャガイモ塊茎褐色輪紋病の隔離ほ場を設置し、PMTVを保毒する粉状そうか病菌が定着したことを確認した。北海道内の粉状そうか病発生ほ場で採取した土壌試料および青果市場から購入した「デジマ」と「ニシユタカ」から、低頻度ながらPMTVを検出した。PMTV媒介菌である粉状そうか病菌の加熱処理による致死条件を解明した。しかし、でん粉粕のサイレージ発酵においては、混入した粉状そうか病菌を完全に死滅させる培養条件は見出せなかった。 |
カテゴリ | 病害虫 青枯れ病 害虫 栽培技術 栽培体系 雑草 除草剤 水田 抵抗性 抵抗性品種 低コスト 土壌処理 土着天敵 トマト ばれいしょ 品種 防除 輪作 |