j.家畜生産性向上のための育種技術及び家畜増殖技術の開発

課題名 j.家畜生産性向上のための育種技術及び家畜増殖技術の開発
課題番号 2010014848
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,家畜育種増殖研究チーム
協力分担関係 秋田県農林水産技術センター
群馬県農業技術センター
大阪府立園芸高等学校
名古屋大学
筑波大学
玉川大学
アグリ総研
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 家畜のデータ解析法の改善に関しては、1)制限付き選抜のための新たな遺伝的能力評価法として提示した線形計画法により雌雄同時に制限を付加した選抜方法が、従来法よりも優れていることを明らかにし、プログラムを公開した。また、最小血縁交配法を用いることで、近交係数の上昇は無作為交配に比べ約3割抑制できることを明らかにした。2)乳牛の長命性の改良に向けた解析モデルとして、変量回帰モデルは途中記録の利用や雌牛の評価も可能であることから、後代検定における評価の早期化や雌牛評価が必要な牛群検定で有用であることを示した。また、データ解析法の改善の1つとして、検定日乳量を乳期、地域、季節、産次の影響を除いた標準乳量に変換する算出式を作出した。標準乳量の変化で飼養管理の影響を見ることが可能になることから、家畜改良事業団の乳用牛評価で利用されている。3)豚の離乳頭数の改良に向けて、離乳までの子豚体重と生存率の遺伝的関係を検討し、離乳日齢の増加につれ子豚体重の直接効果の遺伝率は増加し、母性効果の遺伝率は低下すること、生存率と子豚体重との直接効果には正の、母性効果には負の遺伝相関が認められることを明らかにした。遺伝子情報の家畜の育種への活用に関しては、1)鶏の卵殻強度の選抜に利用可能な遺伝子マーカーを開発するため、オボカリキシン32遺伝子のハプロタイプ(S、M、W)と形質との関連を調べ、SタイプはWタイプに比べ卵の大きさに関わる形質と卵殻強度を改善する効果があること、MタイプはWとSタイプと比べ卵殻強度を改善する効果があることを明らかにした。育種素材作出技術に関しては、1)21年度に作出した遺伝子導入鶏とその後代について導入遺伝子の発現を確認した。国内では前例がほとんどない鶏の遺伝子導入に成功した。2)ニホンミツバチの腐蛆病抵抗性については、ニホンミツバチの中腸内細菌からin vitroで抗腐蛆病菌活性がある4種の菌株を発見し、また畜草研乳酸菌ライブラリーからも抗腐蛆病菌活性をもつ10種の菌株を得るなど、新たな抗病性付与技術につながる成果を得た。牛の受胎率低下要因の解明と効率的な増殖技術の開発に関しては、1)21年度に明らかにした受精卵生育時に産生されるプリン誘導体による胚発生の抑制の原因が、プリン誘導体の胚細胞内における蓄積によることを明らかにした。2)21年度に発見した妊娠初期牛の末梢白血球で発現量が増加する遺伝子について、精度の高い定量が可能なプローブを使わない測定系を確率した。
カテゴリ 育種 飼育技術 抵抗性 乳牛 評価法 ミツバチ

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