p.果樹の紋羽病等難防除病害抑制のための要素技術の開発

課題名 p.果樹の紋羽病等難防除病害抑制のための要素技術の開発
課題番号 2010014873
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,果樹研,果樹病害研究チーム
協力分担関係 長野県果樹試験場
岡山県農林水産総合センター
国立大学法人弘前大学
千葉県農林総合研究センター
国立大学法人広島大学大学院
エムケー精工株式会社
国立大学法人東京大学大学院
学校法人法政大学
農業環境技術研究所
財団法人東京都農林水産振興財団
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 白紋羽病防除に向けた菌類ウイルスの特性解明、非病原性菌株等生物資材の効果的処理方法の把握に関しては、1)白紋羽病菌病を収集し、その菌類ウイルスの探索を進めている中で、白紋羽病菌W287が保持する菌類ウイルス(L1-dsRNA)は、ゲノム解析の結果、新規ウイルスである可能性を示した。2)菌類ウイルスRosellinia necatrix megabirnavirus 1(RnMBV1)と当該ウイルスの病原力低下能が弱い変異株(RnMBV1-M)のゲノム構造の比較から、RnMBV1の病原力低下能にdsRNA2が関与することを推察した。3)メガビルナウイルス導入菌株が白紋羽病の発病を抑制することをポット試験で確認した。4)非病原性菌株培養チップの土壌施用による白紋羽病発病抑制効果を確認した。非病原性菌株培養チップの土壌施用にあたっては、非病原性菌が定着していないチップが存在した場合においても、その発病抑制効果に影響する可能性が低いことを明らかにした。 以上により、菌類ウイルスおよび非病原性菌株の利用による白紋羽病の制御技術開発に向け、これら資材を評価し、有効性を確認した。ブドウ晩腐病菌およびカンキツかいよう病菌の病原力や形態形成関連遺伝子の機能解析に関しては、1)ブドウ晩腐病菌(Colletotrichum acutatum)のベノミル耐性に関与する遺伝子としてチューブリン1遺伝子(CaTUB1)とその機能を明らかにして一定の成果を得たので、22年度は植物(ぶどう)側の病害抵抗性の利用を目指して、ぶどう品種における晩腐病抵抗性差違を明らかにした。2)きんかんのカンキツかいよう病抵抗性がぶんたん類で認められる品種特異的な抵抗性とは異なることを本病原細菌のきんかんに対する抵抗反応誘導関連遺伝子(2成分制御系遺伝子および解糖系関連遺伝子)を同定することにより明らかにした。また、「土佐山ユズ」の抵抗性については、きんかんやぶんたん類での抵抗性とは異なる機構が関与している可能性を示唆した。ウイルスフリー苗木の供給、母樹の確保に向けた果樹が保毒するウイルス性病原体の遺伝子情報の収集および高精度診断技術を開発に関しては、1)ブドウ葉巻随伴ウイルス7(GLRaV-7)を国内で初めて確認するとともに、ぶどうの新種ウイルスGrapevine virus E(GVE)を発見し、特異的プライマーによる遺伝子診断技術を開発した。2)リンゴステムグルービングウイルス(ASGV)の遺伝子診断(RT-PCR)に利用可能な既報の4種特異的プライマーによるASGV検出頻度の比較から、CTLV-AP、CTLV-AMのプライマーペア(Ito ら、2002)が最も高精度にASGVを検出できることを明らかにした。3)温州萎縮ウイルス(SDV)の遺伝子診断では、新規特異的プライマーuSDVup/uSDVdoを設計し、これを用いたRT-PCR法の検出精度が最も高いことを明らかにした。
カテゴリ きんかん 診断技術 抵抗性 病害抵抗性 品種 ぶどう ぶんたん 防除 ゆず りんご その他のかんきつ

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