課題名 | 根圏環境の改善と生育診断による北陸産大豆の多収栽培技術の開発 |
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課題番号 | 2009014120 |
研究機関名 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 新潟県(農業総合研究所) 富山県(農業技術センター) 石川県(農業総合研究センター) 新潟大学 金沢大学 福井県(農業試験場) |
研究期間 | 2007-2009 |
年度 | 2009 |
摘要 | (1)排水不良な条件では、開花期以降の地上部・地下部乾物重、茎基部溢液量で示される根活性、窒素吸収量およびLAI増加の停滞が生じ、また個体当たりの花蕾数が少ないことにより稔実莢数が少なくなった結果、低収することが明らかとなった。営農レベルで実施可能な排水促進技術は、施工後2年目までは効果が持続し、これにより、特に梅雨時期の湛水時間に大きな差が認められた。この排水改善処理により、窒素固定活性、根活性が高くなり、上位の節数が有意に高くなった。また石膏施用により直根乾重、総根乾重および根粒乾重が高くなり、またRb吸収量を指標とした根の生理活性も増加した。(2)ほ場が湛水する様な湿害は、湛水後10日前後の葉色(SPAD値)により減収程度が一定程度予測できることを明らかにした。また、遠心分離採取によるアポプラスト液を利用した診断手法を採用することで、全ての生育ステージでの根粒窒素固定活性の診断を可能とした。更に茎基部溢液によるK、Caの無機元素の微量分析法の開発、Ca、Bのちりめんじわ粒への影響を明らかにした。加えて籾殻施用により土壌物理性の改善による増収が期待でき、500kg/10a程度が妥当と判断された。(3)大区画重粘土地帯においては、播種50日後の主茎長と分枝数により多収型生育の必要条件となる指標を作成し、多収型生育に誘導する技術として、籾殻充填弾丸暗渠の施工、畝立て播種、地下水位の簡易制御等、条件別の導入技術を開発、実証した。 |
カテゴリ | 湿害 診断技術 大豆 多収栽培技術 播種 |