耕作放棄地を活用したナタネ生産及びカスケード利用技術の開発

課題名 耕作放棄地を活用したナタネ生産及びカスケード利用技術の開発
課題番号 2009014223
研究機関名 (独) 農業・食品産業技術総合研究機構
岩手県農業研究センター
福島県農業総合センター
茨城県農業総合センター
研究期間 2009-2011
年度 2009
摘要 (1)寒地、寒冷地、温暖地(笠岡市)での現地試験データのうち、温暖地の「東北96号」は標準比27%多収であった。耕作放棄地へのナタネ播種までの管理手法を明らかにし、ソバ後ナタネ播種省略栽培の苗立ち株数には前作(ソバ)の生育に影響される。寒冷地の簡易同時施肥播種ではチゼルプラウシーダ(試作)の先端形状の変更とレーキの追加が有効であった。ブロードキャスタ、動力散布機とも省力播種が可能であった。火山灰土、沖積土の播種苗立ち数は耕深が深くなるほど低下し、播種量が多いほど増加した。(2)ナタネ油の用途別の種子調製に関しては、乾燥前の風力選別により油分が多く、酸価が低い高品質な種子が得られ、食用ナタネの低圧搾り(70%)、搾油粕の高圧搾りとバイオ燃料ナタネの高圧搾り(30%)を組み合わせた2段階搾油により総搾油率は従来法に比べ16.75%高い値となった。圧搾ナタネ油粕の発酵処理については、籾殻を20%以上混合し含水率50%以下で種堆肥を混合することにより堆肥発酵が可能であったが、油分の分解速度が遅く、発酵法の改良が必要と考えられる。未変換ナタネ油のコンバイン燃料への利用に関しては、エンジン特性を明らかにすると共に、実際のナタネ収穫を実施し通常燃料と遜色のないことを明らかにした。(3)雫石町を中心とした現地の実態調査により、ナタネ生産・利用の実態、環境評価、油粕の地域内利用の可能性等が明らかとなった。また、全国の国産ナタネを搾油している主要な業者の調査を実施しており、各地のナタネの生産実態、食用油の流通実態と油粕の販売実態を把握することができた。(4)寒冷地では、雫石町の水田転換畑に2種類の小畦立て播種技術の試験圃を、西和賀町の耕作放棄地にチゼル簡易耕試験区を設定した。両試験地の播種後約40日後の生育状況は、慣行散播区と同程度以上であることを確認した。温暖地では、多年生雑草、樹木が自生する耕作放棄地で、樹木除去後、多年生雑草を移行性除草剤で処理し、雑草残さをプラウ耕ですき込んだ。しかし、イネ科多年生雑草の根茎処理に問題が残った。土壌改良のため、乾燥豚糞1t/10aを施用し、ナタネを散播し所定の苗立ち率が得られている。
カテゴリ 病害虫 乾燥 寒地 雑草 除草剤 水田 施肥 そば 土壌改良 なたね 播種 評価法

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