課題名 | 多雪重粘土地帯における播種技術及び栽培管理技術の高度化による水田輪作システムの確立 |
---|---|
課題番号 | 2011017502 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,水田利用 |
協力分担関係 |
長野県農業試験場 富山県農林水産総合技術センター 宮城県古川農業試験場 宮城県農業・園芸総合研究所 新潟県農業総合研究所 新潟大学 秋田県立大学 電気化学工業 松山株式会社 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 畝立て播種等によるムギ、ダイズの安定多収栽培と水稲直播を組み合わせた2年3作体系に関しては、a)水稲のエアーアシスト直播とムギ・ダイズの耕うん同時畝立て播種技術を組み合わせた水稲-オオムギ-ダイズの2年3作体系のマニュアルを作成した。b)耕うん同時畝立て狭畦播種を導入したムギ後ダイズ栽培の実証試験において、慣行栽培(1条1畦)の全刈収量243kg/10aを上回る328kg/10aの全刈収量を達成した。c)1ha標準区画・両側低段差農道整備地域にある大規模水田作経営を前提に、線形計画法(目的関数は農業所得最大化)で求めた最適経営規模は59.4haで、作付構成は水稲39.6ha、オオムギ10ha、ダイズ19.8ha(ダイズ単作9.8ha、ムギ後ダイズ10ha)であり、この場合の単位収穫物当たり費用合計は3作目全体で平成20年産の生産費調査の平均(北陸地域)等に比較して約35%の削減となった。d)地下水位制御システムによる水田輪作の安定化技術の開発に関しては、排水能力が低下した圃場で、地下水位制御システムと同様の籾殻充填弾丸暗渠を施工すると排水能力が大きく改善されたが、同圃場に代かきを行うと排水能力が施工前と同等以下になることを明らかにした。e)地下水位制御システムの作業性・生産性への効果については、V溝乾田直播の播種作業の場合、暗渠を開放した区では明渠が作溝されている対照区と同程度の作業が可能であることを確認した。f)エアーアシスト条播機の播種深度の安定化に関し、播種位置の土壌表面を空気でくぼませて播種する新方式を開発することで、70%以上の苗立ち率を確保しつつ播種深を従来の1.7~2倍程度にまで深くした。 合理的な資材の投入による土壌管理技術及び雑草管理技術に関しては、a)石灰窒素の条施肥は、深層施肥に比べダイズの開花期の根粒着生を抑制するが、子実重は増加することを示した。b)イネ稲こうじ病について、石灰窒素の施用による発病抑制効果を圃場試験で確認した。なお、降雨によるオーバーフローや用排水口の未整備な圃場、土壌pHが低い圃場等では、発病抑制効果が低い事例を認めた。 |
カテゴリ | 病害虫 稲こうじ病 大麦 乾田直播 管理技術 狭畦播種 経営管理 栽培技術 雑草 水田 施肥 大豆 低コスト 土壌管理技術 播種 輪作 |