中小規模水田に対応した生産性向上のための輪作システムの確立

課題名 中小規模水田に対応した生産性向上のための輪作システムの確立
課題番号 2011017504
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,水田作
協力分担関係 山口県農林総合技術センター
滋賀県農業技術振興センター
島根県中山間地域研究センター
広島県立総合技術研究所
広島県農業技術指導所
三重県農業研究所
愛知県農業総合試験場
京都大学
島根大学
JA世羅営農センター
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 節水型の水稲直播とムギ、ダイズの簡易耕を利用した中小規模水田の省力輪作体系に関しては、a)地下水位制御システムを利用した節水型の安定多収栽培技術について、ムギ収穫後の水稲耕起乾田直播栽培では、「北陸193号」の坪刈収量が目標の700g/m2を上回る800 g/m2を記録した。b)パン用コムギ有望系統「中国160号」の坪刈収量は、地下水位(-15~-60cm)より前作の影響の方が大きく、地下水位-60cmで無潅漑ダイズ後では約610g/m2と目標の600 g/m2を越えたが、地下潅漑水稲後では約400 g/m2にとどまることを確認した。c)ダイズでは、地下水位制御システムを設置した圃場で「サチユタカ」と「四国2号」を栽培し、両品種とも目標の400 g/m2を超える坪刈収量を達成した。d)雑草抑制に関して、ダイズ不耕起播種時における除草剤散布前の雑草発生は、常時-30cmの地下水位かつムギわら残渣なしで最も促進され、播種時に除草剤散布を行い、ダイズの出芽が確保された場合、要防除期間である播種後1か月間は雑草を十分に抑制できることを示した。e)簡易耕播種技術として、標高340~380mの現地圃場で実施したオオムギ「さやかぜ」の部分耕栽培では、苗立ち数の確保は実証できたが、春先の低温により幼穂枯死がみられ、全刈収量は200kg/10a未満の低収にとどまった。f)中山間地域の集落営農組織における高生産性輪作体系の経済性評価に関しては、中山間地域の40ha規模集落営農法人へオオムギ・ダイズの不耕起栽培を利用した水稲・オオムギ・ダイズ2年3作体系を導入することにより、経営全体の出役労賃は36万円(+5%)増加し、純収益も314万円(+33%)増加すること、水稲湛水直播は移植並の単収が確保できれば導入されることを明らかにした。 このほか、水稲の鉄コーティング種子を利用した技術開発に関しては、イネ苗立枯細菌病、もみ枯細菌病及びばか苗病の保菌種子を、消防法に抵触しない粒度の粗い鉄粉を使用して大量製造装置で鉄コーティングし育苗土に播種しても、これらの病害の発生は認められないことを確認した。また、全農、民間等と連携して普及に努めた結果、全国に拡大し、4,000ha程度の普及面積に至った。
カテゴリ 病害虫 育苗 乾田直播 経営管理 雑草 除草剤 水田 水稲 大豆 多収栽培技術 中山間地域 低コスト 播種 品種 不耕起栽培 防除 もみ枯細菌病 輪作 輪作体系

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