メタボローム解析やエンドファイト利用による作物の養分循環機能活用生産技術の開発

課題名 メタボローム解析やエンドファイト利用による作物の養分循環機能活用生産技術の開発
課題番号 2011017560
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,土壌肥料
協力分担関係 道総研中央農試
長野県南信農試
オーガニックファームつくばの風
東京大学
農環研
東京農大
大山豆腐
京都府農業資源研究センター
東京農工大学
鹿児島大学
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 エンドファイトの共生による窒素固定の制限要因と活用条件の解明では、a)サツマイモより分離したBradyrhizobium属エンドファイト菌株は、作物体内共生環境に相当する微好気的条件で、窒素固定の指標であるアセチレン還元活性を発現することを確認した。b)本菌株はモノカルボン酸の乳酸、ジカルボン酸のリンゴ酸、コハク酸をエネルギー源として窒素固定することを見出した。これは、Bradyrhizobium属エンドファイトが窒素固定に利用できる炭素源を、初めて示した結果である。 作物のメタボローム解析を用いた栄養・ストレス診断及び品質評価技術の開発では、a)有機農産物の試験栽培、現地農家及び市販品のニンジン、リンゴ、ナシの香気成分プロファイリングと官能評価を行い、ニンジンの香気成分は有機・慣行の栽培法に比べて生産者により大きく変動し、またニンジン臭が弱い品種の嗜好性の官能評価が高い傾向を認めた。リンゴでは、甘い香り成分含量が多いと嗜好性の官能評価が高まり、ナシでは、嗜好性とエステル類など香気成分とに相関を示すことを確認した。b)低分子の水溶性代謝成分プロファイリングにおいては、市販品コマツナでは有機・慣行の違いは認められず、現地のミズナでは認められることを確認した。また、試験栽培のニンジンでは化学肥料と有機質肥料、及びコマツナ・ニンジンでは堆肥施用の有無の影響を確認できた。c)リグニン由来の抗酸化物質の作物ストレスに対する効果を評価するために、既存の化学発光法に工夫を加えて、作物や土壌中のリグニン関連物質の簡便迅速な新規定量法を開発した。 このほか、連作ダイズ根粒から分離した非共生Rhizobium属細菌は、接種により根粒に感染し、窒素固定を阻害して生育を低下させることを示し、非共生細菌の根粒感染が、ダイズ連作による収量低下の一因であることを明らかにした。
カテゴリ 土づくり 肥料 有機農産物 香り成分 こまつな にんじん 評価法 品種 みずな メタボローム解析 りんご

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