課題名 | 代謝調節作用に関する健康機能性解明と有効利用技術の開発 |
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課題番号 | 2011017602 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品機能 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,作物開発・利用 |
協力分担関係 |
金沢大学医学部 鶴見大学 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 代謝調節機能性の評価技術の開発に関しては、a)西洋型食による食餌性肥満モデルマウスを作成し、タマネギ等に含まれるケルセチンを西洋型食に同時摂取させると肥満、高血糖、脂質異常、肝臓の酸化ストレス等が改善することを明らかにし、メタボリックシンドロームへの有効性評価が可能であることを示した。また卵巣摘出マウスが更年期障害によるドライマウス(口腔乾燥症)のモデルとして利用できる可能性を示した。b)β-クリプトキサンチンが食餌性脂肪肝炎モデルマウスの炎症性遺伝子の発現を改善すること、正常マウス肝臓の体内時計はブドウ糖とアミノ酸の混合溶液の注射によってリセットされること、トリチウム標識脂肪酸を用いた代謝アッセイにより筋細胞で脂肪酸代謝の促進が検出できることを明らかにし、これら評価技術の有効性を確認した。c)三ヶ日町研究において縦断的解析を開始し、骨密度調査の4年後追跡データから、ベースライン時(調査開始時)において血中のβ-カロテンやβ-クリプトキサンチン等のカロテノイド濃度が高い人ほど4年間での骨密度低下が低いことを確認した。 関与成分の科学的実証と農作物の生産方法及び食品開発に関しては、a)ヒエ、ハトムギ種子は2型糖尿病マウスの脂質代謝を改善することを明らかにした。b)代表的バレイショ20種の総ポリフェノール含量は抗酸化性と正の相関、糖吸収に関わる二糖類分解酵素のα-グルコシダーゼの阻害活性とは負の相関を示すことを明らかにした。c)黒ダイズ抽出物の酸化ストレス抑制作用が安定的に評価できる培養細胞系を確立した。d)レポーターアッセイ系による評価法を確立して、カンキツ成分であるへスペレチン等が脂質代謝調節に関わる核内受容体PPARαを活性化することを明らかにした。e)コムギふすまから12%の収量で血圧降下に有効なACE阻害活性ペプチド画分を調製した。またサツマイモ茎葉からはポリフェノールを大量調製し、ラットの脂肪組織量の低下作用を示すことを明らかにした。 |
カテゴリ | 乾燥 機能性 大豆 たまねぎ ばれいしょ ひえ 評価法 その他のかんきつ |