課題名 | 農畜産物の品質評価・保持・向上技術の開発 |
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課題番号 | 2011017609 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,果樹研,カンキツ |
協力分担関係 |
北海道総研機構 山形県置賜産地研究室 福島農総センター 千葉県農総研センター暖地園研 新潟農総園研センター 長野野菜花き試 静岡農技研 愛媛農水研 フラワーオークションジャパン 近畿中国四国農研センター |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2011 |
摘要 | 野菜・果樹・花の品質劣化機構の解明と品質保持技術の開発に関しては、a)ホウレンソウにおいて、貯蔵前後で発現量の異なる遺伝子を単離し、これらの遺伝子の経時的な発現変動から、鮮度低下と関連する候補遺伝子を同定した。b)リンゴにおいて、低温(-3℃の前処理)とエチレン作用阻害剤(1-MCP)の組み合わせ処理が鮮度保持に有効であることを明らかにした。c)ウンシュウミカンにおいて、収穫後の成分変化(糖、有機酸、アミノ酸等)を最小限に抑える温度は10℃付近であり、慣行の低温貯蔵で最適とされてきた5℃とは異なることを示した。d)キンギョソウにおいて、高温による花色の淡色化は、アントシアニン生合成遺伝子の発現低下が原因であり、スクロース処理により、花色が回復することを明らかにした。e) スィートピーにおいて、アントシアニンの発色を抑制する補助色素を単離・同定し、これまで知られていない補助色素によるアントシアニンの淡色化作用を発見した。 畜産物の品質関連因子の解明と品質評価技術の開発に関しては、a)チーズ加工のための牛乳のレンネット凝固性評価のため、簡易に多検体を処理できる遠心法(凝固乳の遠心後の沈殿体積を測定する方法)を開発し、凝固時間を測定する従来法との相関が高いことを示した。b)牛肉の熟成による軟化が速く進行する最長筋(ロース)では、熟成進行が遅い部位に比べてタンパク質分解酵素の阻害因子カルパスタチンの発現が有意に低いことを明らかにした。c)ラマン分光分析により、牛脂と豚脂を判別可能としたほか、保存温度履歴が異なるブタ脂肪組織に含まれる脂肪の結晶多形は異なることを解明した。 加工適性の解明と加工技術の開発に関しては、果実加工の基盤技術として重要な酵素剥皮技術開発のため、酵素の浸透を阻害する果皮のクチクラ成分の溶出・除去技術を開発し、酵素剥皮適性の低いリンゴ等でも酵素剥皮を可能とした。 |
カテゴリ | 温州みかん 加工 加工適性 評価法 品質保持 豚 ほうれんそう りんご |