課題名 | 新規直播技術を核とした安定多収水田輪作技術の開発 |
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課題番号 | 2012020329 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
住吉正 |
協力分担関係 |
佐賀県農業試験研究センター 福岡県農業総合試験場 丸和バイオケミカル 東北大学 JA全農 岩手県農業研究センター 井関農機株式会社 茨城県農業総合センター 新潟県農業総合研究所 岡山県農業総合センター |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2012 |
摘要 | 汎用利用可能な表層散播機や、新規苗立ち促進素材等を用いた水稲直播栽培技術に関しては、a)表層散播播種機の種子操出の駆動方法として接地輪駆動方式を2種類試作し、現地圃場のソバ播種において安定した種子操出性能と耐久性を確認した。また、表層散播技術を活用した可変施肥機構として、深層施肥の改良を行い、平成23年度よりも安定した施肥を可能とした。b)漏水田対策として鎮圧荷重を増加させた改良ローラ及び振動ローラの導入により、灰色低地土では平成23年度より効率の良い鎮圧作業による下方浸透抑制効果を確認した。しかしながら、一筆圃場内の鎮圧ムラを減らすためには、2回以上の鎮圧作業が必須であることが明らかとなった。c)FOEASの効果について、ダイズでは、狭畦密植により約10%増収したが、生育期間を通じて地下水位を-30cmに設定すると15%前後減収することを確認した。また、「サチユタカA1号」の狭畦での早期播種により、雑草抑制と増収効果を確認した。コムギでは、発芽に及ぼす地下水位の影響において品種間差が認められ、地下水位-30cm区では「ちくごまる」の発芽数減少が顕著であった。d)水稲の出芽苗立ち安定化素材として、モリブデン資材に加えて、種子の流亡防止のために酸化鉄(べんがら)を耐水性ポリビニルアルコール(PVA)で種子に塗布する方法(べんがらモリブデン被覆)を開発した。モリブデン資材を用いた場合の苗立ち率は、過酸化カルシウム剤よりも劣ったが、鉄コーティングよりも高くなることを明らかにした。 合理的な資材の投入による土壌管理技術及び雑草管理技術に関しては、a)除草剤抵抗性スズメノテッポウまん延圃場において、ムギ播種前に出芽している個体を非選択性除草剤で防除し、浅耕播種もしくは不耕起播種すると発生量を低減でき、晩播やダイズとの輪作を組み合わせることで持続的に埋土種子を低密度に管理できることを、埋土種子動態モデルを用いて評価し、総合防除技術として提示した。b)飼料イネ乾田直播栽培では、散播の導入及び播種量の増加により、また、飼料オオムギ栽培では、晩播及び散播の導入と播種量の増加によって雑草に対する競争力が増加して雑草の生育が抑制されることを明らかにした。 |
カテゴリ | 病害虫 FOEAS 乾田直播 管理技術 雑草 直播栽培 除草剤 水田 水稲 施肥 総合防除技術 そば 大豆 抵抗性 低コスト 土壌管理技術 播種 品種 防除 輪作 |